2024.8.29
佐久間朱莉、ショット力向上で初Ⅴ目指す
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント ゴルフ5カントリーみずなみコース(岐阜県)
前週のAIG女子オープンでは、初の海外メジャー挑戦ながら予選を通過し、4日間戦い抜いた佐久間朱莉。「日本にはない風やコースの硬さを経験できたし、世界で戦うトッププロを間近で見ることができたのはすごく良かったです」。最終的な順位は60位タイだったが、第1日はパープレーで回り、18位タイにつけるなど、佐久間自身も手応えを感じた4日間だった。ただ、フロックで予選通過できるほど甘い世界ではない。
昨年と比べ、今季の佐久間は明らかにショット力が上がっている。トータルドライビングで2位、ボールストライキングで4位につけているのだ。「特にショット力向上をテーマにしていたわけではありませんが、スイングが落ち着いてきたので、ミスの幅が狭くなってきた感じはあります」。佐久間がスイング中に気をつけているのはトップでの左ひざの向きだ。内側を向いてしまう傾向があり、その場合はダウンスイングでクラブを下ろすのが遅れてしまう。インパクトではクラブフェースを開いてボールをとらえるので右に曲がるミスが出やすいという。
「試合中は左ひざの向きだけ気をつけるようにしています」。なるべく左ひざを正面に向けたままにすることで、ミート率が上がるようになった。
AIG女子オープンでは、そのショット力が原動力となり、スコアメイクに役立った。さらに、会場となったセントアンドリュース オールドコースは漠然とした風景が広がっているため、目標をとりにくい。その対策として、佐久間は出球だけを意識した結果、狙った場所にボールを落とすことに成功。景色に惑わされることなく、自分のスイングを信じ切ることができた。
帰国後初戦となる今大会では、早速その技を試すつもりだが、台風の影響で風が強くなると予想されるだけに、心強い武器を手に入れたといえる。
現在、メルセデス・ランキングでは7位につけている佐久間だが、今週以降の試合ではさらに上のランキングを狙いに行く。そのためのポイントはどこなのか尋ねると、パッティングという答えが返ってきた。
「現在、パーオンホールの平均パット数は1.7640ですが、それを1.75台にしたいんですよね」。わずか0.01台の違いでしかないが、スコアにすると大きな違いがあるという。口には出さなかったが、悲願でもあるツアー初優勝を達成したい気持ちも強い。今季もあと1打に泣かされてきただけに、パッティングの数字はこだわりたい部分でもある。
ショット力の向上に、海外メジャーで得た経験、そしてパッティングに求める貪欲さがあれば、ツアー初優勝も決して遠くはない。まずは、今週そのチャンスを手繰り寄せるつもりだ。
(山西 英希)
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