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2025.9.21

2年目の吉澤柚月が3打差逆転でプロ初V

<Photo:Masterpress/Getty Images>

JLPGAステップ・アップ・ツアー2025シーズン第14戦『山陽新聞レディースカップ』(賞金総額3,000万円、優勝賞金540万円)大会最終日が9月21日、岡山県玉野市、東児が丘マリンヒルズゴルフクラブ(6,423ヤード/パー72)で行われた。首位と3打差でスタートした吉澤柚月が64をマーク。通算16アンダーとし、逆転で念願のプロ初優勝を飾った。2打差の通算14アンダー、2位タイに加藤麗奈、皆吉愛寿香、六車日那乃が入った。

首位と3打差の通算8アンダー、6位タイで最終日を迎えた吉澤柚月。スタート前に頭の中で考えていたのは、トップの六車日那乃に追いつくことだけだった。「昨夜、日那乃さんと一緒にご飯を食べたときにお互いに頑張ろうねという話はしていました」。麗澤中学、高校では六車が1学年上の先輩に当たり、その当時から仲がよかったという。その六車が首位にいることで、自然と自分も上位にという気持ちが強くなった。

スタートホールでいきなり2.5メートルを沈めてバーディーを奪ったことで波に乗る。なんと前半のハーフで5打伸ばし、六車を逆転。皆吉愛寿香とともに首位タイに躍り出た。「ハーフターンの際に自分の順位は分かりました。ただ、後半はドッグレッグホールが多く、ティーショットを打ちづらいので、失速しないように気持ちをリセットしました」。後半のハーフが始まるのではなく、これから前半をプレーするんだというフレッシュな気持ちで10番に向かった。

すると、その10番で第2打をピン右奥2.5メートルにつけてバーディー。さらに、12番でも3メートルを沈め、2位以下に2打差をつける。しかし、後半はスコアボードを見ることができず、自分の順位を知らないままラウンドを続けるしかなかった。その後、16番で9メートルを沈めて通算16アンダーまで伸ばしてホールアウト。後続の選手がスコアを伸ばし切れず、2打差をつけてのプロ初優勝を飾った。

「素直にうれしいです。追いかける立場で優勝争いをしたことがなかったので新鮮でした」。ステップ・アップ・ツアーでは最終日最終組でのプレーが3回あったが、一度も勝つことができなかった。今回は最終組の2組前でのプレーとなったが、耐えるゴルフよりも伸ばし合いのゴルフが好きという吉澤にとって、追いかける立場のほうが気持ち的に楽だったことが好結果を生んだ。


<Photo:Masterpress/Getty Images>

今季はJLPGAツアーに16試合出場。前半の8試合で予選通過はわずかに一度だったが、9試合目の資生堂・JALレディス以降は8試合中6試合で予選を通過し、ニトリレディス、ゴルフ5レディスでは自己ベストの13位タイに入っている。「少しずつ自分のゴルフができるようなってきたのが大きいと思います」。吉澤がいう自分のゴルフとは、ショットでピンに寄せてバーディーを奪うことだ。自信をつけて臨んだ今大会でも自分のゴルフに徹したが、さらにパッティングの好調さも際立った。「今までは入れたい気持ちが強く、カップを大きくオーバーしていましたが、今回はとにかく距離感だけに気をつけてストロークしました」。その結果、3日間でのボギーは1つだけだった。

今大会の優勝で、大王製紙エリエールレディスオープンの出場権を獲得。他にも、日本女子オープンをはじめ複数大会の出場を予定している。「今回の優勝は、本当に自信になりました。もちろん、JLPGAツアーでも優勝したい。現在、メルセデス・ランキングは85位ですけど、55位以内を目指したいです」。最終日の驚異的な逆転劇で自信を深めた吉澤。JLPGAツアー後半戦に向けて、さらなるジャンプアップに期待したいところだ。

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