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2015.9.11

1インチの幸運とハチのひと刺し 永峰咲希が急上昇

<写真:Chung Sung-Jun/Getty Images>

日本女子プロゴルフ選手権大会 コニカミノルタ杯 パサージュ琴海アイランドゴルフクラブ(長崎県)2日目

 長いシーズンは山あり谷あり。いいことも悪いことも繰り返しやってくる。その場の機転が大きく流れを変えるものだ。永峰咲希は、スタートの10番で、10メートルのファーストパットを、緊張も加わって、2メートルもショート。しかし、これを落ち着いて沈めると、「あとは、流れを止めずに行けました」とこの日のプレーを総括した。実は、これには伏線があり、今週からパターを変更。1インチ長い、32インチにしたという。「ずっと31インチを使っていた。でも、疲れてくると、アドレスで腰の位置が下がり、思うようなパッティングができなくなるからです」。1インチは、2.54センチだが、ここが5バーディー、ノーボギーという好スコアを生み出した要因となった。まさに、先見の明というものだろう。ツアー本格参戦1年目のいわゆるルーキーが、経験から学んだことだ。

 一方で、プロとしての危機察知能力も発揮したのは、9日。コースへ向かう車中で、アシナガバチに右手親指の付け根をひと刺しされる、アクシデントに見舞われる。すぐさま、病院へ直行。針を抜くなど、じんそくな処置で、練習を行うことができた。もし、放置しておけば果たして、このポジションをキープしていたか。ミツバチは繁栄の象徴といわれているが、アシナガバチは? 「もう何ともない」と右手を見せながら照れくさそうだった。さて、2位タイで迎えるあすからの決勝ラウンド。「春先は優勝したいと口ではいったものの、心の底から勝てる自信がありませんでした。それが、今はパッティングしだいで、イケるかもと感じられるようになってきましたね。自信がついた」と気合が入っている。

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