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2015.9.20

秋晴れの下でキム ハヌルが日本ツアー初V!

<写真:Atsushi Tomura/Getty Images>

 2015年LPGAツアー第27戦『マンシングウェアレディース東海クラシック』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)最終日が9月20日、愛知県知多郡美浜町・新南愛知カントリークラブ 美浜コース(6,374ヤード/パー72)で行われ、キム ハヌル(韓国〉が通算12アンダーで、日本ツアー初優勝を飾った。1打差の11アンダー、2位タイは申 ジエ(韓国)、松森彩夏。通算10アンダーの4位タイに横峯さくら、酒井美紀が入った。(天候:晴れ 気温:25.5度 風速:3.6メートル)

 ハヌルとはハングルで空の意味がある。優勝が決まった瞬間、秋空に向かい、両手をつきあげたガッツポーズは、殻を破った証明だった。「言葉では言い表せない。夢のような1日でした」。日本ツアー初Vは、2013年の韓国ツアー以来、2年ぶりの勝利に加え、自身初のホステス大会初制覇でもある。キム ハヌルはこの日、首位タイからのスタート。目標としたのは、優勝ではなく、「11アンダーです。15番でそれが達成できた。あとは、それを守っていこうと思っただけです」。ノルマをクリアできた達成感が、勝負のターニングポイント、続く16番のバーディーを引き寄せる。8メートルのロングパットは、「距離があったから、ラインに乗せて、2パットでいい。それが入ってしまった」。信じられないといった感じで、目を丸くしていた。

 今季が日本ツアー1年目。「日本にずっと住む覚悟で参戦を決めました。アメリカツアーへ行くなどは、全くプランにない。だって、私は日本が好きだから」。とはいえ、すぐに結果が出るほど、勝負の世界は甘くはない。2011、12年、韓国ツアーの賞金女王といえども、顔で笑って心で泣く毎日が続いたという。そこで、新たに考えたのは、1人でツアーを戦う決心だ。前週から、「両親の帯同を断った。韓国でもいつも両親と一緒。でも、成績が悪いと両親を頼ってしまう。甘えを払しょくしたかった」と明かす。

 旺盛な独立心がすぐさま成績に表れた。『日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯』で5位タイ。初のベスト10フィニッシュを果たして、1週後には優勝を飾ってしまうのだから、潜在能力はやはり前評判通りといえるだろう。韓国では1500人を超えるファンクラブの会員がいるが、日本での人気も、ものすごい。俗にいう『追っかけ』が多く、国内はもちろん、キムが韓国ツアーへ出場する際も、現地へ赴くほどだ。

 今年、賞金女王レースを引っ張るイ ボミは、同い年で、自宅が車で15分ほどの距離だったこともあり、親しい友人。「ボミは韓国でも実力、人気がある選手です。ライバル? とてもとても…」とうつむいてしまった。開幕当初、試合中、カメラマンへ手を振るなど、新風を吹き込んだ。ところが、突然、中止。「韓国では、いつも手を振っていました。その習慣で、日本でも行ったけど、まわりの選手は誰もしていない。失礼にあたるのかな、と思ってやめました」と話した。

 ちなみに、優勝会見で、目を輝かせ、テンションがあがったのは、日本でお気に入りのタレントは? の質問だ。「嵐」と即答して、「松本潤さんです」。今大会は2日目、最終日と嵐の大ファン、酒井美紀と同組でのプレーだった。「酒井さんはキャディーバックに、写真を下げているからいつも見ていましたよ」。女心と秋の空。そして勝負は、本当にわからない。


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