念願の福島Vを達成　イボミが今季7勝目！

＜写真：Atsushi Tomura /Getty Images＞

　2015年LPGAツアー第36戦『大王製紙エリエールレディスオープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)最終日が11月22日、福島県いわき市・五浦庭園カントリークラブ(6,460ヤード/パー72)で行われ、イ ボミ(韓国)が通算16アンダーとスコアを伸ばし、『伊藤園レディスゴルフトーナメント』に続いて、2週連続優勝。今季7勝目をあげた。5打差の通算11アンダー、2位タイは鈴木愛、渡邉彩香。4位に上田桃子が入った。(天候:曇り　気温:13.8度　風速:2.9メートル)

　全身にパワーがみなぎる。「福島の試合だから、優勝したい。皆さんにいいプレーをみてほしい」。すでに、今季最大のターゲット、賞金女王と年間獲得賞金、2億円突破をクリアしたものの、まだ大仕事が残っていた。「東日本大震災は、私もショックでした。機会があれば、何かをしたい。母とは優勝して寄付ができれば…。そう話していました。副賞もたくさん。これも寄付をできれば、もっとうれしい」と明かしている。そして、改めて、「今回の福島でもそうですけど、私にたくさんの声援が信じられません。日本が大好きです」と感謝の気持ちを表していた。とはいえ、連戦が続き、調子は万全ではない。第1日の12番で珍しくダブルボギーを叩いた。「とにかくショットが悪かった」と振り返ったが、ジワリジワリと調子を上げていき、圧巻は第3日の65。トーナメントコースレコードをマークしている。

　「第2日の夜、亡くなった父が夢に…。『ボミの優勝を福島のファンと見たい』といっていました」という。イ・ファミリーが全員で、福島Vをアシストしたのだ。最終日、3打のアドバンテージ。優勝を確信したのは、スタート直後の2番だった。「とてもいい感じのバーディーが獲れました。これなら、心配なし。イケると思った」と余裕をみせ、付け入るスキを与えない。2001年、伊澤利光がマークした国内年間最高獲得賞金額を超え、またもや金字塔を打ち立てた。最終決戦。次は『LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ』だ。今季の公式戦、すべてにトップ5入りを果たしているが、「やっぱり公式戦は、絶対に勝ちたい」。3週連続優勝で今季を締めくくるため、笑顔で宮崎へ向かった。