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2016.2.18

2016新シード選手特集 第5回 ジョン ジェウン

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

昨年初めてシード権を獲得し、新シード選手として今季のLPGAツアーに参戦する8名の選手たちを紹介していきます。第5回は、ジョン ジェウン です。

ジョン ジェウン
1989年5月16日生まれ 韓国出身

 ゴルフとの出会いは、8歳で「楽しそうにプレーする父の姿を見て」。それもそのはずだ。父・ホンヨルさんはシングルプレーヤーだった。幼少時からスポーツ万能。韓国がオリンピックでお家芸としているショートトラックや、水泳などを行ってきた。中でもショートトラックは、「自分でいうのもはずかしいけど、かなりの実力があった。周囲もそういってくれたから…」と懐かしそうな表情を。

 趣味として楽しんでいたゴルフに本格的に取り組みだしたのは、12歳の時。「競技に出るようになって全国大会へ出場してから、プロになろうと思った。同時に、ナショナルチームの控えメンバーに入ったことで、余計にそう感じたのかもしれません」。

 アマチュア時代、最も輝くのは'06年、ドーハで開催されたアジア大会。後に、'11年の全米女子オープンを制するユソヨンとともに大活躍。団体戦で金メダル獲得の原動力となった。自身も、「あの金メダルは一生忘れられない。別格です。他にも全国大会で3勝しています」。

 '08年から韓国ツアーにデビュー。当初から美貌のアイドル選手としてスポットを浴びた。ところが、「結果ばかりを気にかけて、自分のプレーに徹することを忘れてしまった」。同時期にツアーデビューを果たした、ナショナルチームのメンバーからかなり遅れをとったという。'13年には、シード権を失うとともに、スポンサーからも契約解除の申し出が…。「'13年はすべてがうまくいかない。最悪のシーズンで、どん底を味わった。もうゴルフを辞めようと1度は決意したけど、よく考えてみたら、レギュラーツアーで1度も優勝したことがない。どうせ、辞めるのなら、1回勝ってから。それでも、'14年のシーズンで結果が出なければ引退と思っていました」。背水の陣を敷いた'14年は、下部のドリームツアーで賞金女王になり、あわせて、日本ツアーへの参戦を決意したという。

 ファイナルQTで18位に入り、'15年は日韓両ツアーに。シーズン当初は、無名の存在だったが、ワールドレディスサロンパスカップで第1日、2位タイ発進する。韓国では、「(フィギュアスケートの)浅田真央さんに似ていると、皆さんから言われていました」と明かした。これが話題を呼んで、知名度が急上昇する。8位タイに終わったが、日本ツアーを戦う上で、確かな手応えを感じた。そして、「'15年のベスト」と話すのは、中京テレビ・ブリヂストンレディス。最終日、首位を快走する吉田弓美子に2度追いついたが、結局1打差を詰めることができず2位に終わった。「最終日の目標は5アンダーで回ること。それが達成できたし、ノーボギーのラウンドだから、ベストを出せたと思う。でも、吉田さんには付け入るスキがなかったです」。6月で、第1目標の賞金シードを確実に。ただし、「夏場以降、右肩痛などがあって、結果が残せなかったことは、本当に残念でした」と反省の言葉も飛び出してきた。

 '16年も日韓の両ツアーで戦う。「'15年は、シーズン中盤からバテ気味。だから、オフはウエイトトレーニングなどを積極的に取り入れた」といい、「私のセールスポイントは、パッティングです。日本ツアーも2年目なので、グリーンの感覚などがつかめました。今年は、絶対に初優勝を!」と気合が入る。

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