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2017.6.11

天も運も味方に キムハヌルが今季3勝目

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

2017年LPGAツアー第15戦『サントリーレディスオープンゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)大会最終日が6月11日、兵庫県神戸市・六甲国際ゴルフ倶楽部(6,538ヤード、パー72)で行われ、キムハヌルが通算15アンダーで今季3勝目を飾った。1打差の通算14アンダー、2位が堀琴音。今季限りの引退を表明した宮里藍は、通算2アンダーの26位タイだった。(天候:曇り 気温:21.4℃ 風速:3.0m/s)

 勝負は時の運。キムハヌルが優勝を確信したのは、パー5の17番だった。ティーショットでフェアウェイをとらえ、第2打得意クラブのひとつ、U22を選択。ところが、予期せぬことが発生する。ミスショットでボールは左へ。しかし、木に当たり、フェアウェイに戻る幸運に恵まれた。「あの瞬間、優勝できるなと感じた」という。なるほど、続く第3打はピン50センチにつけるスーパーショットを披露。楽々とバーディーを奪った。

 口にこそしなかったが、スタート前、3打のアドバンテージはキムにとてつもない自信を与えたという。「今日は、誰がライバルになるとか、考えないですむ、と思った。2、3アンダー、スコアを伸ばせば勝てる。確かに、私は今日、パッティングのフィーリングがいまひとつで、それほど調子がいいとは思えなかったけど、堀さんにずっとプレッシャーをかけられました」と苦笑する。にもかかわらず、1度もトップを譲るシーンは、なし。これが今季の充実ぶりを物語っている。

 「年間3勝を達成することが、今シーズンの目標。それをクリアできてホッとしている。私はプロになってから年間3勝以上を達成したことがない。今年は、より気持ちを引き締めて最高のシーズンにしたいです。周囲からは、賞金女王など、いろいろといわれますが、それを考えるのは、ずっと先。まずは、4勝目をあげたい」。浮かれることなく地に足がしっかりとついている。

 プラスアルファといえば、自身の色としている、水色が今大会のシンボルカラーだったこともやる気を引き出した。「ポスターや、コースのあちらこちらに、サントリーさんの水色があしらわれ、とてもきれい。私の気分もすごく良かった。心から、ありがとうございます、とお礼を申し上げたいです」と感謝のメッセージを伝えた。日本で水色といえば、恋。でも、ハヌル(空)の名前通り、勝利の色なのだ。

 唯一の心残りは、宮里藍との同組でラウンドができなかったこと。「すごく残念。素晴らしいお話をたくさんうかがいたかった。だけど、藍さんはこの先、アメリカでもプレーする。私は全米女子オープンへ出場します。楽しみは、その時までとっておくことにします」。朝からのくもり空が、優勝が決まると、青空になった。まさに、ハヌルの日……。

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