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2017.6.16

レコードを連発 山田成美が初の首位発進

<Photo:Matt Roberts/Getty Images>

2017年LPGAツアー第16戦『ニチレイレディス』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)が6月16日、千葉県千葉市・袖ヶ浦カンツリー倶楽部新袖コース(6,566ヤード、パー72)で開幕した。大会1日目、アッと驚く大変身といえば、山田成美。8バーディー、ノーボギーの完ぺきな内容で、トーナメントコースレコードを更新した。8アンダーで、自身初の首位発進。2位タイは大出瑞月など6人がつけた。大会4連覇を狙う申ジエは2アンダー、15位タイ。(天候:晴れ 気温:26.4℃ 風速:2.6m/s)

 激変。プロには未知の可能性が宿っている。それを、いつ引き出すかは個体差が-。山田 成美の場合、そのXデーはこの日だった。トーナメントコースレコードを更新する、おまけまでつき、人生最良の日を迎えたといっていいだろう。ところが、リアクションはほとんどなかった。冷静沈着。ただ、淡々と振り返っただけだ。

 「トーナメントコースレコードになったことに驚いています。でも、ショットが1カ月ぐらい前から良くなっていたのは確か。でも、パッティングがうまくいかず、なかなかスコアにならない」。起爆剤は、ヨネックスレディスゴルフトーナメントからチェンジしたパターだった。「気分転換でした。以前のものより、ヘッドの重みでストロークができる。距離感が合う。フィーリングがとてもいいんですよ」と分析している。

 インスタートの16日は、まずパー3の11番で6メートルのバーディーを奪う。13番では、手前のラフからチップインバーディーもあり、ショートゲームも冴えた。圧巻は、後半の4連続バーディー。5、6番でそれぞれ、2.5メートルのバーディーを決め、7番でピン手前20センチ、8番も2.5メートルをきっちりと沈める。「あと2回、2.5メートルぐらいのバーディーチャンスがあったけど、ダメでした。結果が出なくても、今シーズンはくさらずに、コツコツやってきたことがようやくいい流れを引き寄せたのでしょうか」。

 開幕戦から9試合連続の予選落ちを喫した。前週まで15試合の出場で、決勝ラウンドへ進出したことは、わずかに2回。69の自己ベストスコアも大幅に塗り替えた。幸運を引き寄せたのは、サントリーレディスオープンゴルフトーナメントの練習日。6番で人生初のホールインワンを達成した。「できれば、試合でやりたかったけど、シヨットが良くなっている証拠です。よしっ、自信を持っていこうと言い聞かせた」。とはいえ、予選落ちだったが…。

 「地元、兵庫の試合でたくさんの方が応援してくださった。せめて、予選を通過したかったけど、皆さんが『また、次があるから』と励ましの言葉を頂戴したことが、とてもうれしい。いつかは、いい報告をしたいです」。後援会の会員数は、約300人で、年末にコンペを行い、翌年2月に報告会が恒例行事だ。2014年のプロテストでトップ合格し、4年目のシーズン。「シーズンフル参戦は初めてです。目の前の目標は、優勝と賞金シード権。キャリアでは、いつか賞金女王を獲りたい」。サラリと言ってのけた。

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