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2017.6.17

2nd day プラスワン~竹内 美雪~

<Photo:Matt Roberts/Getty Images>

ニチレイレディス 袖ヶ浦カンツリークラブ 新袖コース(千葉県)2日目

 45度ではない。90度まで腰を折ってお辞儀をする。それも1人、1人に。おそらく日本一、丁寧なお辞儀を行う、プロゴルファーだ。「意識をしているわけではありません。おそらく、感謝の気持ちがそうしているのでしょう。そういえば、両親のお辞儀も90度でしたね。子どもの頃から、そんな光景を目の当たりにしていたから、自然とそうなったのかも…」。そんな目で見ていると、所作のひとつひとつがキラリと光る。

 実るほど、首を垂れる稲穂かな-といわれるが、プロ4年目の竹内 美雪にとって、これといった実績はない。今シーズン、QTランキング27位の資格でほぼ全試合へ出場できる。「私は、周囲の方に恵まれている、と感じるのは、成績があがらない時です。どうして(調子が)悪いの? とか、そういったことを一切、いわれたことがありません。皆さんが、頑張れと励ましてくださる。何て、私は幸せなのだろう。世の中、いい人ばかりです」。

 竹内の笑顔は魅力的だ。感謝の気持ちが表情に表れる。自然発生的にファンクラブまで結成されたそうだ。きっかけは、テレビ出演。プロの世界で生きる19歳の女の子を、「私の未来は私が決める」というコンセプトで密着したドキュメンタリー番組『戦闘未来少女』だった。各界で5人をピックアップ。プロテストに合格したばかりの、竹内がゴルフ界から選ばれた。

 「あす、番組に出演した5人が集まって、食事をします。いい報告ができればいいなぁ。最終日は、精いっぱいのプレーをしたい」。確かに、エールを送りたくなるようなキャラクターだ。個人スポンサーが7社もある。究極は、沖縄から毎週、竹内を応援するために試合会場へ足を運ぶ、ご夫婦までいるというから、驚きだった。

 90度のお辞儀を目にして、取材を申し込んだ。プラスワン用と伝えると、「エッ、本当ですか。いつも楽しみにしています」。こちらまで、負けじと90度の返礼でこたえた。

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