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2017.9.7

1st day プラスワン~ゲッティイメージズ フォトグラファー 戸村功臣~

<Photo:Matt Roberts/Getty Images>

日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 安比高原ゴルフクラブ(岩手県)  1日目

 右手人差し指に魂が宿る。一瞬が勝負だ。黒づくめがトレードマーク。コースを縦横無尽に移動する。その動き。まるで忍者を連想させる。「仕事では、ほとんど黒の服ばかりです。というのは、瞳に私の服が映り込んでしまうことがある。反射するものは身に着けない」。これが流儀だという。

 黒の衣装で浮かぶのは、噺家。最近では派手な色を好む風潮がある。しかし、名人上手といわれる人は、黒紋付に黒の着流し姿。観客が噺だけに集中できるように、じゃまにならない黒を選ぶ。題目は同じでも、同じ落語は2度とできない。一期一会の世界の魅力だ。

 「ゴルフはとても魅力的な素材。毎ホール、景色が変わり、光が違う。同じ選手を撮るにしても、1枚だって、同じものがない。他のスポーツのように動きが少なく、スイングは一瞬の出来事。でも、静の時間が多いから、競技中にのぞかせる人間性など、そういうものが見る人に伝わるものが撮れると、とてもうれしい」

 戸村の世界も、一期一会である。それだけに、コースでは予測することを怠らない。「いい写真が撮れるかは、その場にいるかにかかっている。ということは、選手の遥か前を歩きながら、背景などを考える。そして、待つわけです」と話した。新鮮な目を持ち続けることが必要だ。中学を卒業し、16歳で米国へ留学したのは、スキーが好きだったから。カリフォルニア州スコアバレーアカデミーは、全米はもとより世界各国からオリンピックへ出場するような逸材が集まった。まだ、競技の歴史が浅かったスノーボードを知り、シエラネバダ大進学後、さらにその道を究める。

 一方で、ファインアートを専攻し、そのカリキュラムの中には写真があった。ウインタースポーツを撮る。いつの間にか、こちらへも魅せられ、職業になった。27歳で帰国し、現在はゲッティイメージズで、オールジャンルをカバーする。「女子ゴルフの魅力は、プレーもさることながら、やはり笑顔。皆さん、素敵です。特に感心するのは、イボミさん。見られることを常に想定して行動するのが、すごいと思う。360度、どこから狙っても美しい」絶賛した。

 ちなみに、イへそうした話題を振ってみると、「撮られるのは好き。でも、自分で自分を撮ることが、もっと好きです」という。自撮りしたものをSNSなどで積極的にアップする。なるほど、好きだ-というだけあって、なかなかの腕前。ゴルフと写真はそんな共通点があった。ということで、趣味のひとつにゴルフをあげる戸村の場合はどうだろうか。

 「一生懸命、練習すれば、下手な私でもうまくなると信じている。だけど、コースでプレーする際は、うまくいかなくてもいい。クラブを握り、芝の上を歩いていることが最高の時間です」と、エアパッティングをさりげなく行った。

 LPGA創立50周年「ゴルフをもっと日常に」動画・写真コンテストがスタート。いったい、どういった作品がプロ好みかといえば、「見た人が楽しいと感じるもの。自然に笑顔になれる作品です。そういうものって、撮る立場も楽しい」と力説した。詳細は、HPをご覧ください。


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