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2017.11.3

1st day プラスワン~申ジエ~

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

TOTOジャパンクラシック 太平洋クラブ 美野里コース(茨城県)1日目

 世界一になるとは、どういうことなのか。また、何をパワーに頂点へ昇りつめたのだろう。元世界ランク1位、申ジエの場合は、どうだったか。「私はプロゴルファー。もっと上手になりたい。そう思うのは、毎日のことです。優勝を目指してプレーするのは当然でしょう。でも、世界ランク1位になって…。うーん、ホッとした。それが正直な気持ちです。私の周囲の人、応援してくださるファンが、ぜひ1位になった姿を見たい。会う人、会う人にそういわれました。決して、自分のためではありません。皆さんのおかげです」。

 スコアの良し悪しにかかわらず、取材をすると、まずは、同組でプレーした選手へ感謝の言葉からスタートする。今大会、開幕前は、永井花奈のツアー初Vを自分のことのように喜んでいた。「確か、プロデビュー戦で私は、永井さんと一緒にプレーしました。それ以前、アマチュア時代もプレーをしたことがあります。当時から、素晴らしいご両親と一緒に、懸命にプレーを。家族みんなが幸せになったところを拝見し、私も幸せです」と祝福している。

 もっとも、その最終日。確かな手応えがあった、申は逆転を狙っていたが、荒天ではなすすべがない。「気分転換に外出しようと思いました。でも、東京の自宅へ帰ったら、ますます雨が激しくなり、部屋の掃除をした」という。部屋を整えながら、気持ちの整理まで。一石二鳥である。

 この日、62位タイといまひとつの成績ながら、ホールアウト後にはニコニコしながら、ギャラリーの求めに応じ、すべての人にサインを行った。これぞプロフェッショナルの見本を見たような気がする。プレー中、怒りなどが沸き上がったことはないのだろうか。「すべて、自分の責任ですから、それはありません。でも、悲しくなることがある」と前置きし、話してくれた。「同組でプレーした選手が、失格になったりすると、ものすごくショックです。頑張っていた姿をみているから、余計です」。

 常に気を配っているのは、ルールの勉強だ。にもかかわらず、想定外のことが起こる。「自分で気が付いていなくても、いろいろなことがあります。ワールドカップの代表になった時など、それを実感しました」と漏らした。

 一方で、このところ常に口にするのは、賞金女王のタイトル。もっか、ランキングは5位だが、「チャンスは十分にある。最後まで絶対にあきらめない」と宣言した。「日本ツアーへ出場してから、私の周囲の人が賞金女王になってほしい-と毎年、いわれます。でも、それを実現していない。だから、今年は何としても、と気合を入れている」。ちなみに、最近、うれしかったことは、「ティーグラウンドで、ギャラリーから、『ジエさん、かわいい』といわれたことです」。そうはいっても、これには落ちがついた。「よく考えると、私はもうすぐ、30歳。果たして、素直に喜んでいいものでしょうか」。問いかけられて、返事にこまった。

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