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2017.12.3

忖度で一丸 キャプテン・成田が大奮闘

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 2017年LPGA特別後援競技、4大ツアーによる国・地域対抗戦『THE QUEENS presented by KOWA』(賞金総額1億円・優勝チーム賞金4,500万円)大会最終日が12月3日、愛知県みよし市・三好カントリー倶楽部西コース(6,400ヤード/パー72)で行われ、日本代表が韓国を下し、優勝。MVP賞は川岸史果が選出された。(天候:晴れ 気温:13.4度 風速:3.1m/s)

 終わりよければ、すべて良し。個性的な日本代表をまとめ、成田美寿々はキャプテンの大仕事を成し遂げた。最終日、日本は3勝1分で韓国に圧勝。比嘉真美子とのペアも絶妙のコンビネーションだった。「比嘉さんは飛距離がある。次の私は、100ヤードぐらいの第2打になりそうだから、今週はこの距離を入念に練習した」という。この日は、3ホールで1メートルのバーディーチャンスを演出。韓国チームへ付け入るスキを与えなかった。

 キャプテン就任が発表されたのは3週前。「今だから、お話するけど…」と前置きして、複雑な胸中を告白した。「成績で引っ張って行くしかない。それが結論でした。今回の前に2試合あったわけだし、優勝を飾って-そう思っていた。でも、自分にプレッシャーをかけすぎたのかもしれない。逆に成績が悪かったでしょう」とため息をつく。

 さらに続けた。「チームには、賞金女王がいる。年上の選手もいる。今大会前から、本当に大丈夫なのだろうか。自問自答の毎日でした。眠れないとか、そんなことはなくても私は、前2日間で勝つことができない。苦しかった。でも、最終日はチームに貢献できて、心から良かったと思う。優勝が決まって、ドーッと力が抜け、解放されました」と明かす。

 振り返れば、開幕当時から今大会への出場を目標に掲げてきた。「今年はツアーで、2年ぶりの優勝を飾ることができた。しかし、去年は今大会へ出場できなかったから、オフもすっきりしない。そのことを考えると、きょうが今シーズンのハイライト。ましてや、キャプテンまでつとめることができました。大会期間中は、上田桃子さんなどが、たくさんサポートしてくださったし、いいシーズン。忘れられない1週間です」と言葉が弾んだ。

 ところで、早くも来季の課題を口に。「もっと強くなるためには、自分を追い込んでばかりではなく、ある意味、鈍感力をあわせ持つことが必要です」と語った。キャプテン・成田は忖度の人。だから、日本代表は強かった。


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