2018.3.17
Day 2 プラスワン~イ ボミ~
<Photo:Matt Roberts/Getty Images>
Tポイントレディス ゴルフトーナメント 茨木国際ゴルフ倶楽部(大阪府)第2日
人生最大の試練へ直面した時、スーパースターはどう克服するか。今季3戦で2度の予選落ちを喫しただけに、これからが正念場である。「(スランプは)初めてだから、こんなに悩んだことはない。ゴルフは、いかにミスを少なくするかのスポーツ。一生懸命に頑張ることしかないでしょう」と、力なく笑った。
精度が武器のスイングに乱れが生じて、1年以上が過ぎても、なかなか光明が見いだせない。「体の使い方が悪い。スイングもいい時があれば、悪い時がある。特に18ホールをプレーして、何ホールかミスが出ると、ボギーやダブルボギーにつながってしまう。ショットが安定すれば…。毎日、そればかりを考え、試行錯誤を繰り返している」という。全国では、さくらの開花便りが毎日、伝えられる。
「私もこの季節が一番好き。お花見をしたい、と思っていても、試合がある。プレーをしながら、見る桜も美しい」と表情が明るくなった。さらに、「最近、うれしかったこと」と前置きしながら、心優しいエピソードを語ってくれた。「オフから、ゴルフのことで頭がいっぱい。そんな時、うれしかったのは、母が去年の秋からゴルフを始めたことです。ベストスコアは106。先日も、最後の2ホールで連続パーだった、と電話でうれしそうに話していた。一緒にプレーした人から、『さすが、ボミのお母さん』とほめられたことも自慢だったようです」。
確かに、同じDNAである。それにしても、上達のスピードが速い。「おそらく、私だけではなく、いろいろな選手のプレーをじっくりと観察していたから、うまくなるのが速いのだと思う。目から吸収したものを、マネしてみる。見ることって、大切ですよ」と、分析していた。ちなみに、前述したさくらの話題ではないが、どんな花が好きなのだろう。今まで、質問をしたことがなかったことに気がついた。
「ドライフラワー」-。間髪を入れず、即答だった。「花は大好き。だけど、生花は枯れてしまうから悲しい。その点、ドライフラワーなら、ずっと同じままでしょう」。改めて、やさしさが伝わってきた。飛び切りの笑顔が飛び出すのは、いつか。Xデーが1日、いや1秒でも早く訪れることを願わずにはいられない。
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