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2018.5.5

Day 3 プラスワン~川岸史果~

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 茨城ゴルフ倶楽部 西コース(茨城県)第3日

 ムービングデー。最終組が1番ティーでティーオフした。同時刻、隣接する18番では、第1組がこの日のプレーを終えている。公式戦ならではの光景だ。振り返れば、第1組の川岸史果は昨年、最終日、最終組でプレー。「去年は絶好調だったけど、今年は予選を通過するだけで、精いっぱいでした」と苦笑する。それでも、プロの心意気を表した。「第1組だから、きっとついてくださるギャラリーが少ない。せめて、ウエアだけでもハデめに…」。上下、ピンクをセレクトしたのは、そんな気持ちが込められたからだ。

 スポーツ界でよくいわれることに、2年目のジンクスが。16年、プロテスト合格した。昨年は賞金ランキング7位にジャンプアップ。しかし、今季はトップ10がわずかに1度だけだ。予選落ちが2回もあるのは、大いに気になった。「原因がわかっています。これから良くなるでしょう」。その原因とはオフのスイング改造だ。プレーしない人でも、わかりやすく説明してほしい-とリクエストを。

 「今までは、クラブフェースが上に向くような打ち方でした。そうすると、飛距離を抑制したからです。で、オフに取り組んだことは、フェースを立てて打つ。将来を考えての決断でした。最小限の力で、より距離が出るからです。うまく、マスターできたと思います」と解説する。ただし、リスクも伴う。「暖かくなって、筋肉が柔らかくなると、飛距離が変わってきた。ウエッジで5ヤードは飛んでいる。距離感がまったく合わない。ヤマハレディースオープン葛城から大変なことに…。メーカーにお願いして、新たに48度から1度刻みで、13本のウエッジをつくっていただきました。フジサンケイレディスクラシックから、コースに合わせ、セッティングを替えている」。しばし、我慢の時だ。

 ところで、「今年、うれしかったことは」という質問をしてみた。「そうですねぇ」と記憶を探る。そして、満を持したように、「フジサンケイで、幡野(夏生)さんのホールインワン。仲間がすごいことをした。すごくうれしい。オフのアメリカ合宿で一緒でした。とても、明るく、お笑い芸人のよう。それにしても、ひと振りで800万円はすごい」。川岸の人柄がわかるようなエピソードだった。

 ちなみに、自身のホールインワンは…。16年プロテストの1度だけだ。「高いボールを、グリーンで止める。私は、ボールの転がる距離が短い。だから、ホールインワンが少ないといわれます」。飛距離自慢は、パー3の離れ業を披露する確率が低いのだ。さて、冒頭に紹介した、ピンクのウエアは、こんな思いでもある。「高校時代のスクールカラー。団体戦では選手が全員、ピンクのシャツを着用しました。きょうは残念。だけど、最終日は60台のスコアを出したい」。あすは、存在を示す。強い意志が感じられた。

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