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2018.5.26

小橋絵利子 いざ、而立の時

<Photo:Matt Roberts/Getty Images>

 LPGAツアー第13戦『リゾートトラスト レディス』大会第2日が5月26日、兵庫県三木市・関西ゴルフ倶楽部(6,569ヤード/パー72)で行われた。この日も絶好のコンディション。各選手がスコアを伸ばし、大混戦。通算9アンダーの首位に小橋絵利子、永峰咲希、岡山絵里が並んだ。1打差の4位にカリス・デイビッドソン、通算7アンダーの5位タイで鈴木愛、笠りつ子、勝みなみが追う。(天候:曇り 気温:24.5℃ 風速:1.7m/s)

 大いなる矛盾は、プロゴルファーの宿命かもしれない。「私、とても緊張するタイプです」と小橋絵利子は話した。となれば、順位を意識しないことが勝負の王道といえるだろう。ところが、「順位がやっぱり、気になる。前半はスコアボードを見ないように心がけました。ただ、他の選手が皆、スコアを伸ばしていることは、何となく雰囲気でわかります。ハーフターンでチェックしたら、2位タイでした。後半の9ホールはぜひ、トップに立ちたい。チラリ、チラリとボードをチェックしながら、意識しました」と、複雑な胸中を明かした。

 その後半。2バーディーを上積みして、首位でホールアウト。18番、5メートルのバーディー奪取は、ニュースタイルをアピールした。どこが違うのか。課題はパッティングだ。グリップをしっかりと握るのは、プレーの基本。しかし、小橋は肝心なところでゆるんでしまうクセがあった。試行錯誤をしながら、たどり着いたのは、「通常のグリップから、左右の手の間を離して握る。指1本ぐらいです。それが良かった」と説明する。

 プロ野球でも、ソフトバンク・松田がバットの握りで左右の手をつかないように離している。ちょっとした工夫でアスリートは劇的な変化を遂げるのだ。この日、5バーディー、ノーボギーのラウンドは、パッティングの賜物だった。「一番短い、バーディーパットは2.5メートルぐらいでした」というコメントを聞けば、おわかりになるはず。今季は、12試合に出場して、予選通過がわずかに3回。最高成績は、スタジオアリス女子オープンの31位Tである。明日の最終日、最終組は初体験だ。

 もっか、獲得賞金は102位。リランキングをにらんで、今大会は急浮上のチャンスだ。「おそらく、平常心でずっといるのは無理だと思います。でも、ショット、パッティングの調子は悪くない。やるべきことをしっかりやっているのだから、緊張しても自信は失わずにプレーします」と誓った。今年は30歳の節目。孔子は、三十にして立つ。つまり、而立(じりつ)の時だと示した。優勝争いが楽しみである。ソフトバンク・松田は熱男のニックネームだが、熱子に変身しては、いかがー。

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