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2018.6.17

絶対女王・鈴木愛 シーズン4勝目は迫力V

<Photo:Matt Roberts/Getty Images>

 LPGAツアー第16戦『ニチレイレディス』大会最終日が6月17日、千葉県千葉市・袖ヶ浦カンツリークラブ新袖コース(6,548ヤード/パー72)で行われた。通算9アンダーで並んだ申ジエ、テレサ・ルー、鈴木愛がプレーオフへ。2ホール目で鈴木が申を下し、今季4勝目、ツアー通算9勝目をあげた。(天候:曇り 気温:20.8℃ 風速:2.3m/s)

 プレッシャーを相手にかける存在感。今季、鈴木愛が女王のオーラを漂わせたのは終盤、17番からだった。苦手の右ピン、にもかかわらず1メートルにつけるスーパーショットを放ち、この時首位をキープしていたテレサ・ルーに動揺が走る。よもやの3パットでボギー。鈴木は楽々とバーディー奪取に成功し、首位に並んだ。18番も互いに譲らない。

 さらに、最終組でプレーする申ジエが追い上げ、史上に残るスリリングなプレーオフの幕が開いた。18番へ向かう時、ズラリと並んだギャラリーが盛大な拍手で送りだす。その中で、お子さんのファンから、『愛さま、頑張って』の激励がこだまする。愛ちゃんではない。愛さまであることに、当の本人は驚いたことだろう。

 「今まで、プレーオフでは1勝しただけ。ただ、今回は、へんな緊張感がない。とても落ち着いていました。しかし、日本と韓国。それから台湾の選手が戦う。日本の選手が勝たなければ、皆さんが、がっかりするでしょう。やっぱり日本選手が負けたか。そういわれないように気合が入った」と振り返る。さらに、「今回は特に、ファンの皆さんの後押しで優勝を飾ることができました。心から、感謝します」と続けた。

 決戦のプレーオフ1ホール目で、ルーが脱落。2ホール目は申との一騎打ちになった。「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップのリベンジ。今回、申さんを絶対に倒さなくてはならないと思った」という。最終日の19ホール目まで、精密機械のように優勝へまい進してきた申が、20ホール目で別人のようにミスを連発。アドバンテージを握る鈴木は、ひたすらピンだけを見つめていた。「前週、テレビ観戦した、宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメントで優勝した成田美寿々さんが、脳裏に浮かびました。気合、迫力が違う。私はプレーオフになると、自信がなさそうにプレーをしていた」という反省がそうさせたという。

 きっちりとパーをセーブして、申を下した。開幕前、シーズンの目標に掲げた3勝を上回る、ツアー4勝目は最強女王にふさわしい堂々の内容。自己採点は、「60点」と厳しかったものの、それはまだ、シーズンの折り返し以前だからである。今季獲得賞金額は、9,011万5,000円。2016年、イボミが樹立した出場試合数の1億円達成スピード記録を、次週のアース・モンダミンカップで塗り替える可能性が大きい。「あまり実感はないけど、ディフェンディングチャンピオンとして迎える試合です。しっかりとプレーをしたい」と気合を込めた。

 そして、ツアー制度施行後、年間10勝の記録をもつ、不動裕理へラブコールを送る。「私にとってのレジェンド。まだ、ご一緒にプレーをするチャンスがありません。もっと試合へ出場してください。お願いいたします」。この声が、耳へ届くだろうか-。

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