レアな1日　大山志保、好スコアにも戸惑い…

＜Photo：Matt Roberts/Getty Images＞

日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯　小杉カントリークラブ（富山県）第2日

　目に焼き付いたイメージは、ささいなことでも違和感を覚える。2位タイへ浮上した大山志保へ、「オヤッ」と首をひねったファンもきっと多かったことだろう。コースでは、常にサンバイザーを使用する。ところが、スタート前の強雨で、キャップをかぶって出陣と相成った。

　「今年、初めて。多くの選手から、どうしたのですか、と声をかけられた。似合っているか。とても気がかり。やっぱりサンバイザーにしておけば良かったかもしれない」。意外なことを口にする。そうはいっても、この日はパッティングが好調だ。ミドルパットが次々に決まった。「最近、パッティングがいまひとつだったけど、きょうは気持ちよくプレーすることができた。(持病の)首痛も心配ない。スタートしてから、雨が上がってくれたし、ラッキーです」と言葉が弾む。

　そして、こんな心境の変化を告白。「毎年、日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯となれば、勝ちたい、という気持ちが先に来る。でも、今回はいつも自分へ厳しすぎるから、たとえミスをしても、まっいいかと言い聞かせ、少しだけやさしくしています」。また、好調の要因を同組の、小祝さくらと話した。「彼女は、雨に強い。キャリーでボールを飛ばし、ハイボールを打てる。去年、一緒にプレーした時より、かなり良くなっています」と解説。

　ただ、小祝とは20歳以上の年齢差があることから、話は思わぬ方向へ逸れた。「最近、ベテランの扱いをされるようになった。39歳から40歳になった途端、それが顕著になったように思う。自分は、変わらないし、まだまだ公私ともに学びたいことばかり。全く、私の気持ちは変わらないけど、おばさんのような扱いは、イヤです」と笑いながら語っている。

　燃えるような闘争心と、あくなき探求心は、ますます旺盛に。あすはムービングデーだ。「キャップは今年最後。似合っているのか、気がかりだったから」。キャップもお似合い－と拝見したが、第3日はトレードマークのガッツポーズを連発するシーンがみたい。