スタンレーレディスゴルフトーナメント　最終日

アンソンジュがプレーオフで逆転優勝
韓国人選手、区切りの通算100勝目

　2010年度LPGAツアー第18戦『スタンレーレディスゴルフトーナメント』（賞金総額9,000万円、優勝賞金1,620万円）の最終日が、東名カントリークラブ（6,542Yards、Par72）で行われた。

　天候：晴れ、気温：30.8℃、風速：4m。絶好の快晴のなか行われた最終日。大混戦となった優勝争いを制したのは、韓国出身のアンソンジュ。同じ韓国出身の李知姫（イチヒ）とのプレーオフを制し、今季2勝目。韓国人選手としては具玉姫（クオッキ）の初勝利から数えて、区切りの通算100勝目を飾った。1打差の3位タイには北田瑠衣、馬場ゆかり、イムウナ（韓国）が入った。

　大混戦の優勝争いを制したアンは、「本当に嬉しいです。まだ実感がありません」と興奮冷めやらぬ様子。最後は同じ韓国出身の李知姫とのプレーオフとなったが、「知姫先輩は韓国での大先輩ですし、日本ツアーにおいても先輩ですから、一度は勝ってみたいと思っていました。今週18番ホールでずっとボギーで、今日もボギーだったのでプレーオフは緊張しましたが、いつかは攻略したいとずっと思っていました。最後のパットが入るとは思わなかったので、バーディーで締めくくれて本当に嬉しいです」と尊敬する先輩を抑えての優勝に喜びもひとしお。

　この優勝で賞金ランキングトップに立ち、韓国人選手初の賞金女王も視界に入ってきた。「1位になれたのは今までの努力の結果もありますが、周りの温かいサポートもありましたし、これからも色々と学びながら自分のプレーをしたいです。賞金女王については、まだ前半戦が終わったばかりなのでわかりませんが、これから大きな試合も増えて他の選手の気合いも入って来ると思うので、自分も頑張ります」。さらなる自信をつけた実力者が後半のLPGAツアーでも鍵を握りそうだ。

2位　李知姫
「プレーオフに行けると思っていなかったし、1ホール目で決められなかったのが負けてしまった原因かなと思います。でもこういうプレーをしていけばいいと思うので、続けていきたいです。（昨日のホールアウト後に時間をかけてスイング修正をしていましたね）ショットがいまいちだったのでそこを修正してました。アイアンショットが外から入っていたのを直しました。今日はその結果が出ましたね。（この大会で、韓国人選手の通算100勝が達成）韓国からも若い選手がたくさん来ていますが、日本にも若くて強い選手が多く出てきているので、これからも頑張っていきたいですね」。

3位タイ　北田瑠衣
「今日は1回もフェアウェイに行ってないし、最後の18番はパーは取りたいと思っていました。でもティーショットで入ってしまった右のラフがすごくて…。あのラフを見た時点であきらめてしまいましたね。でもベスト10に入れたし、3日間アンダーパーで回ることができたので、自分の中では満足のいく内容でした。（来週からの海外遠征に向けては？）初めて挑む2試合です。エビアンは日本のコースに似てると聞いてます。問題は全英ですね。天候の変化が早くて、風が出ると難しそうですね」。

3位タイ　馬場ゆかり
「今日は後半我慢できた一日でした。今年の中では一番いい最終日だったと思います。18番は難しいので最後の最後でボギーが出やすいですが、ティーショットさえ良ければ（バーディーを取って）プレーオフを狙ってました。悔しいというよりは、やりきった感じですね。ボギーが先行して前半は悔しかったですが、久しぶりに最終日をアンダーで回れたので、自分を褒めてあげたいです。8月はどんどん勝負していきたいですね」。

3位タイ　イムウナ
「（単独首位スタートでの最終日でしたが？）今日はトップだということを考えないようにしました。前半はショットが良かったんですがパットがダメで、バーディーパットをちゃんと決めていればリズムに乗れたのかもしれませんが、今日は乗れなかったですね。（後半戦に向けて）シーズン序盤に考えていたよりプレーが良くないです。でも優勝したら悪いイメージが全部なくなってどんどん良くなると思うので、3週間のオフはしっかり練習して後半戦に備えたいと思います」。

13位タイ　香妻琴乃（ベストアマチュア賞）
「今日は後半はフェアウェイキープがなくて、前半も3回だけ。セカンドの距離感も悪くて、バーディーチャンスもなかったです。攻めるに攻められなくて、なかなかスコアを伸ばせなかったですね。（目標にしていたローアマチュアは取れたが）3日間アンダーを出したかったので、今日は2オーバーになってしまって悔しいです。今後のツアー出場はまだ未定です。日本ジュニアなどのアマチュアの大会に出場します」。