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2019.5.17

ヌック・スカパン3試合連続V 18番で強烈1W

<Photo:Ken Ishii/Getty Images>

 2019年LPGAステップ・アップ・ツアー第4戦『静ヒルズレディース 森ビルカップ』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)の大会最終日が、茨城県常陸大宮市・静ヒルズカントリークラブ(6,444ヤード/パー72)で行われ、ヌック・スカパンが通算4アンダーで完全優勝。3試合連続Vを飾った。2位は通算3アンダーの鶴岡果恋、西畑萌香。(天候:晴れ時々曇り 気温:22.7℃ 風速:3.1m/s)

 土壇場の底力。ヌック・スカパンが1打差に迫られ、18番で選択したのは1Wだった。大会の2日間、このホールでは飛距離よりも精度を最優先。1Wを握っていない。ところが、「もう、これが最後。2位との差はわかっていたけど、思い切り冒険したかった」と、心境の変化を明かす。もし、ミスショットをして、池にボールを入れてしまえばプレーオフどころか、優勝争いからも脱落のリスクがあった。

 実は、練習ラウンドから、このホールでは1Wを一度も試していなかった。しかし、攻めのスタイルは、好結果を呼び込む。会心の1打は、フェアウェイのど真ん中をキープ。実質のウイニングショットとなった。「メンタルトレーニングを行う前の私なら、去年までの私なら、右の池を気にして、大きく左方向へ打っていた。でも、オフから、メンタルトレーニングを行っている。それを試したかった」。強さの秘密を語った。

 この日、目指したのは成績よりも、エンジョイゴルフ。ところが、知らず知らずの内に、プレッシャーは、ショットへ悪影響を及ぼした。「思う方向にショットがいかない」。キレ味の良さが影を潜めていた。スコアを1つ落とし、前半を折り返す。14、15番の連続ボギーで勝負の流れは傾きかけたものの、16番でグリーン奥10ヤードからのチップインバーディーで引き戻したかに見えた。が、直後の17番。グリーン横からのアプローチを寄せきれない。痛恨の3パットで、ダブルボギーとしてしまった。

 一時は5ストロークのアドバンテージが、18番で1打差に。よもやの展開にギャラリーはざわめく。そして、乾坤一擲の1W勝負−というシナリオが誕生したのだ。

 Hanasaka Ladies Yanmar Golf Tournamentに始まり、九州みらい建設グループレディースゴルフトーナメント、そして今回も圧倒的な存在感を示した。ステップ・アップ・ツアー史上初の3戦連続優勝を達成。今季の獲得賞金額も1,200万円を突破している。既にステップ・アップ・ツアー年間最多勝利数(2018年=4勝:河本結)、年間最多獲得賞金額(17年=\20,604,785:谷河枝里子)の更新が視界へ入った。

 「賞金ランキングは、1位でも2位でも構わない。目標は変わらない。LPGAツアーへ出場することです」。控えめすぎる発言も、一喜一憂せず、ブレない強い精神力の表れと感じた。

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