中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン　最終日

18歳 野村敏京が日本ツアー初優勝

　2011年度LPGAツアー『中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン』（賞金総額7,000万円、優勝賞金1,260万円）の最終日が、愛知県豊田市の中京ゴルフ倶楽部 石野コース（6,444Yards／Par72）で行われた。

　天候：雨、気温：20.1℃、風速：1.5m。途中、激しい雨により最終組がハーフを終えたところで約2時間の競技中断となった最終日。優勝争いは単独首位スタートの野村敏京が4バーディー・ノーボギーと他を寄せ付けない圧巻のゴルフで国内ツアー初優勝。宮里藍の最年少記録に次ぐ、18歳178日での優勝を飾った。3打差の2位には青山加織。さらに2打差の3位には横峯さくらが入った。

　序盤は野村追うアンソンジュが2番でバーディーを奪い、1打差の接戦となった優勝争い。しかし6番パー5でアンがティーショットを左に曲げ、OB。そして続く3打目もOBとし、このホールまさかの9打。「アンさんは先輩なので、OBのときはあまり気分よくは思わなかったですけど、優勝となるとライバル。あとは私のスコアを守るだけだと思いました」と野村にとっては大きなアドバンテージとなり、優勝へ大きく近づいた。しかしその後、激しい降雨によりハーフを終えたところで競技が一時中断。「雨がもっと降るんじゃないかなとか、中止になるんじゃないのかなと心配になりました」と少なからず野村を不安にさせる雨となったが、再開後も野村のプレーは変わることは無かった。11番、13番でバーディーを奪い独走態勢に入ると、その後も崩れる様子は無く、圧巻の勝利。「長い一日でした。中断もあってとても長く感じましたが、楽しかったです」と満面の笑みで国内初優勝を手にした。

　野村の最大の目標は「世界一になること」。今後は米ツアーと日本との掛け持ちでの参戦となるが、「どんな試合でも優勝したいです」という貪欲さ。弱冠18歳で開花した素質が、日本のみならず世界を席巻する日も近そうだ。

青山加織 （2位：-10）
「今日は11番のグリーンが一番のピンチでしたね。セカンドショットがフライヤーして奥のエッジにつけてしまって、すごいロングパットが残りました。打ちたくない気持ちだったときにちょうど中断になりました。（トップの野村を猛追）いや～、どんどん離れていっちゃうので、初日同組だったので、最初から追いついておくべきでしたね。1、2日目もベストを尽くしたけど、それ以上にやらないいと…。あと少しというバーディーパットが入らなくて、イライラすることもありましたね。初日に（野村と）一緒にラウンドできたことが、今日までこのゴルフができた要因だと思います。3日間ベストを尽くせたので、次の試合も続けていきたいです」。

横峯さくら （3位：-8）
「（67の好スコア）今日はノーボギーでしたし、危ないところも無かったと思うので、パッティングも昨日と違って自信を持って打てたので、すごく収穫はありました。パッティングに関して不安だったところが解消されたので、これからかなと思います。（来週あたり？）来週か再来週、これから一ヶ月あたりで勝つことができればと思います。（優勝した野村は）練習場でしか見てないですけど、すごい振りますね。18歳なんですか？若いですね（笑）」。

木戸愛 （4位タイ：-7）
「（中断もあり長い一日）ワクワクの中からスタートできて、いい経験になりました。後半の9ホール、大切なところでちょっとずつ乱れてしまったのは反省です。（お父さんとは）昨日の夜電話しました。何も考えずに自分のベストを尽くしてこい、と。（優勝は）意識してなかったですね。優勝というより、自分のベストを尽くして終わってからの結果がテーマだったので。緊張してた中でも落ち着いてやれたのは、（先々週の）サロンパスカップの経験が活きたかなと思います。一つ一つ良くなっているのは実感しています」。

有村智恵 （10位タイ：-5）
「今日はショットがだいぶ良くなってきてたので、途中でパッティングのミスがあったりして仕方ないけど、手応えを感じたラウンドになりました。あとは結果が出るまで頑張り続けるだけですね。野村さんとは一昨年のエリエールレディスで一緒に回って、早いうちにツアーで戦える選手だなと思ってました。アメリカ、日本とトライする気持ちも強いなと感じます。新しい選手が出てくるのはいいことだし、私たちも頑張らなきゃいけないですね」。

大会主催者の中京テレビ放送株式会社より、大会を通じて集められたチャリティー金がLPGAの震災復興義援金口座へ寄付されました。