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2019.6.8

上田桃子の新境地 トリプルスタート→最終組へ 

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ヨネックスレディスゴルフトーナメント ヨネックスカントリークラブ(新潟県)第2日

 物事を客観的にとらえる。これぞ、経験の成せる業だ。首位から1打差の3位タイで最終日、最終組でプレーする3位の上田桃子にとって、まさにチャンス到来。一気に流れをつかんで、チャージをかけたのは後半へ入ってからだ。「前半は、雨の影響もあって、チャンスをうまくいかせなかった感じで、ガマン、ガマン…」。10番で左手前、5メートルのバーディーを奪うと、ショットもさえた。11番は50センチにつけ、楽々と連続バーディー。4バーディー、ノーボギーの内容に満足そうな笑みをたたえた。

 振り返ると今大会の第1日、1番でOBを叩き、トリプルボギーのスタート。「スタートでOBなんて、初めてじゃないかなぁ。でも、暫定球はしっかりと。残り240ヤードぐらいだったし、何とかボギーでおさめたいという欲が出て、3Wで打ったら右へバーンと行ってしまった」と猛省したという。結局、トリプルボギーだった。

 「考えてみると、今回は休養明け。あのホールで目が覚めたというのか、2番から丁寧なプレーをこころがけた。ひとつずつ戻していければいいかなぁという感じです」と心のメモへ書き加えたのだ。さらに、現在の心境の変化を語っている。「小さなことをすごく大事にしている。それまでは、できないことをできるように-。向上心の一途でゴルフへ取り組んできたタイプですからね」とひと息ついて、「エディー・ジョーンズ(元ラグビー日本代表監督、現イングランド代表監督)の本をよく読んでいます。そこにも、できることにフォーカスするということがよく出てくる」と説明した。

 なるほど、日本代表を強化した際、「成功のサイクルは失敗からスタートする」と話していたのを思い出す。今回の上田は、まさにそのパターンである。今季の2勝目という質問に、「やりたいです。早く」と即答。冷静と情熱のバランスを、上手にコントロールしている。これが新境地だ。

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