2019.6.21
首位の高橋彩華 葛藤と苦悩の黄金世代
<Photo:Matt Roberts/Getty Images>
LPGAツアー第16戦『ニチレイレディス』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)が6月21日、千葉市若葉区・袖ヶ浦カンツリークラブ 新袖コース(6,548ヤード/パー72)で開幕した。大会第1日、5アンダーで首位に立ったのは高橋彩華、藤本麻子。1打差の4アンダー、3位タイは福山恵梨、濱田茉優、エイミーコガの3人が続いている。ディフェンディングチャンピオン、鈴木愛は2アンダー、11位タイ。(天候:曇り一時雨 気温26.5℃ 風速3.7m/s)
視点を変えた。人生が変わる。高橋彩華が6バーディー、1ボギーの67。プロ初の首位発進を決めた。インスタートでいきなり2連続バーディー奪取。特に、10番の10メートルのロングパットは強烈なインパクトを与えた。「合格した最終プロテストから2年間、ずっと悩んできた。気分が晴れない。迷いばかり。本当に長かった」と安どのため息をもらす。それほど、つらかった証拠である。
また、後半の5番も10メートルを鮮やかに決めた。晴れ晴れとした笑顔が、梅雨の合間のコースで輝く。今シーズン序盤、予選落ちが続いた。どん底からのスタート。ところが、『ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ』でヒントをつかんだ。「アドレスをして、早くストロークすることを心がけた。試行錯誤を続け、ワールドレディスサロンパスカップで、ようやくいい感じになって…」という。公式戦、13位タイの成績が、自信を与えたのだ。
さらに、視点を変えたことを明かす。「迷いを振り切るため、ボールの後方ではなく、真横からラインを読むようにした。後ろからのライン読みでは、ずっと見てしまう。だから、よけいに迷ってしまう。でも、横からなら、パッとみてすぐに決断ができる。このルーティンにしたのも、ワールドレディスサロンパスカップです」。即断即決は勝負の鉄則である。
もうひとつ、この日の朝の練習場で急上昇のヒントを得た。ラスト10球。1Wのスイングがボールに当たる瞬間だった。「インパクトのイメージが凄くいい。これならイケると思いました。わずか0.1秒ぐらいなので、言葉の表現は難しい。1Wを弾きながら、押す。インパクトで加速するイメージが一番近い」。
高校3年時、アマチュア女子日本一へ輝いた。JGAアマチュアランキングで1位になった、黄金世代である。「同期に早く追いつきたい。しかし、悩んでいても仕方がない。あせらないことですよ」と、心の余裕は忘れていたものを思い起こさせた。回り道は決してムダではない。
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