2011.10.1
日本女子オープンゴルフ選手権競技 3日目
強風のなか、馬場ゆかりが単独首位に浮上
2011年度LPGAツアー公式戦、(財)日本ゴルフ協会主催の『日本女子オープンゴルフ選手権競技』(賞金総額1億4,000万円、優勝賞金2,800万円)の3日目が、愛知県の名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(6,383Yards/Par70)で行われた。
天候:晴れ、気温:23.6℃、風速:6m。前日までとは変わって、強風が吹いた3日目。グリーンの硬さが増し、より難度が高まったコースに苦戦する選手が続出。決勝進出者のこの日の平均ストロークが78.67となり、決勝ラウンドとしては10年振りに78点台を記録した。そんな過酷な条件のなか、首位と1打差の2位タイからスタートした馬場ゆかりが74のラウンドで通算6オーバーとし、単独首位に立った。2打差の2位タイにはこの日ベストスコアの71をマークした笠りつ子と、李知姫(イチヒ・韓国)が続いている。
「今日は朝のコンディションをみて、4オーバーでパープレーだと思っていました」と覚悟を決めてスタートした馬場。出だしの1番ホールではバーディーを奪い、「“おっ!”と思いました」と幸先いいスタートを切ったが、その後は7番から3連続ボギーを喫するなど我慢のゴルフ。それでも「予想以上にグリーンが硬くなっていたので、今日はいくつ打ってもしょうがないと思っていました」と慌てること無く、後半は1ボギーで切り抜け、終わってみれば2位と2打の差をつけての単独首位で3日目を終えた。「まさかと思いました。自分もオーバーしていますし、人のことは考えている余裕は無く、自分の事で精一杯だったので」と本人も驚きの結果となったが、ティーショットやアプローチの安定感は際立っていた。
昨年は賞金ランキング4位に入るものの、優勝の機会に恵まれず未勝利に終わり「周りからの応援も“優勝、優勝”と言われることが多くなって。自分では“わかっているよ”と反発したい気持で乗っていければ良かったんですけど、苦しかったりするときもあって」と焦りから調子を崩す時期もあった。そんな気持ちを変えてくれたのが宮城県で行われた先週の試合。「ギャラリーに“馬場ちゃん優勝!”とか声をかけてもらって、本当にありがたく感じて、そこでリセットができました」と“優勝”2文字から解放された瞬間だった。明日は自身初のメジャー制覇をかけての大一番。「緊張するとは思いますけど、自分のゴルフができなくなるのは怖いので、割りきって自分の持っているものを出しきれるように」と100%のプレーで3年ぶりの優勝を目指す。
そしてこの日ベストスコアの71をマークした笠。前半の3番ホールから3連続ボギーを喫し、一時は首位から大きく差を広げられるが、そこからが笠の真骨頂。「ドライバーの調子が悪くて、ほとんど3Wでティーショットを打ちました。それでもグリーンに乗らなくて、寄せワンで行きました。後半は10パットでしたし、17番も18番もバンカーから寄せての1パットでした」と方向性と小技を重視したゴルフでその後はノーボギー。そして少ないチャンスをものにし、2バーディーを奪った。「こういう我慢比べのゴルフは好きではないですけど、楽しいですね」と難コース攻略へ手応えを掴んだ様子の笠。「名誉ある大会なので、いつか名前を刻みたいのはありますけど、焦らずに行きたいです。明日はパーを拾って、ボギーを減らすのみ。何があるか分からないので、最後まで諦めずに頑張ります」と虎視眈々とメジャーのタイトルを狙う。
李 知姫(2位タイ:+8)
「今日は苦しかったです。風がすごくあって。昨日、風がすごかったら、このコースはどうなるんだろうって、思ってたんですよ。風でもっとグリーンが硬く乾いてて、初日、2日目と違うコースみたいでした。みんな思ったよりスコアは出てないので、私にもチャンスは十分あると思いますし、優勝を狙っていきたい気持ちが強いです。今週は、スタートの時に2008年のチャンピオンと紹介される時に胸にくるものがあったので。勝ちたい気持ちがあるので、狙っていこうと思います」。
宮里 藍(4位:+9)
「(17番ホールでの池ポチャは)風が左からだと思っていたのですが、ちょっと風向きが変わって、そのまま流された感じになってしまって、ちょっとついていなかったかな。それまでは良いプレーでした。明日は、自分との勝負。まずは、フェアウェイを捕らえることを最優先でやっていきたいです。シンプルにできれば使うエネルギーも少なくなるので、明日もシンプルに」。
宮里 美香(5位タイ:+10)
「疲れました。昨日、おとといと比べてクリーンのコンディションがまったく違っていて正直びっくりしました。今まで練習してきたグリーンとぜんぜん違うので練習しなおそうと思っています。コンクリートのような状態なので、スピードも合わずに難しかったですね」。
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