ｍｅｉｊｉ カップ　2日目

無理をしないで攻める

　2013年度LPGAツアー第20戦『ｍｅｉｊｉ カップ』（賞金総額9,000万円、優勝賞金1,620万円）の2日目が、北海道北広島市の札幌国際カントリークラブ 島松コース（6,498ヤード／パー72）で行われ、プロ3年目の野村敏京が通算7アンダーで首位に立った。同じく7アンダーの首位タイにナダエ（韓国）。2打差の3位タイにフォンシャンシャン（中国）とテレサ・ルー（台湾）の2名が続いている。（天候：曇り、気温：25.3℃、風速：3.8m）

　前日の8位タイから一気に首位に浮上した野村敏京。今シーズンは3月の『アクサレディス』で優勝争いを演じて2位に入ったが、その後は右肩痛の影響もあり、15試合中5試合で予選落ち、2試合で棄権と不本意な結果が続いた。自慢の飛距離を活かした攻めのゴルフが信条の彼女だったが、「手で上げていって思いっきり振り下ろすスイングに無理が来たと思う」と攻めのゴルフはいつしか“飛ぶけど曲がるゴルフ”になってしまった。ティーショットが安定せず、6月の4試合は全て予選落ち。「ゴルフをしたくないと思った時期もあった」と心身ともに疲れきってしまった。

　7月のオープンウィークに入り、そんな現実を見つめ直した彼女。「元々のショットが攻めるショットなので、心さえ楽にして、自信を持ってしっかり打てれば大丈夫と思うようになりました」とまずは気持ちをリセット。「バックスイングも左肩をアゴの下まで持ってくるようにしたら、フックが治り、フェードも打てるようになりました」と技術面でも活路を見出した。「今日も後半になると風が吹いて難しくなるので、前半でスコアを出そうと思いました。3番で左の林にいれるピンチがありましたけど、無理せずフェアウェイに出してパー。守るところは守っていこうという意識がそのあとのバーディーに繋がって良かったです」とこれまでにない真骨頂のプレーをみせた彼女。優勝という大きな自信を掴む日も、そう遠くはない。

　単独首位からスタートしたナダエは前日に引き続き、ショットが好調。前半は4つのバーディーを重ね、33。一時は2位以下を引き離したが、「後半風が強くて、ショットのミスというよりは精神的な面でボギーを打ってしまいました」とボギー3つの37と精彩を欠いた。それでも「風の影響でなかなか集中出来ずにボギーを重ねましたけど、15番からまた頑張ろうと思いました」と16、17番は連続バーディー。「全体的にショット・パットは良いので、最終日はやはりメンタル的なものが必要。順位は気にせずに楽しくやりたいです」と初のツアー優勝へ向け、絶好の位置で最終日を迎える。

テレサ・ルー（3位タイ：-5）
「6つバーディーがとれていいプレーができました。パターの調子がとてもいいです。特別なことをしているわけじゃなくて、いつも通りの練習をしています。（最終日良い位置で迎えられますが…）本当に優勝したいんです（笑）優勝を目指して、たくさんバーディーを獲りたいと思います」。

下村真由美（5位タイ：-4）
「トップスタートで風のないうちに出ていったので、昨日と違って風の計算がなくて楽でした。（日医工で2位になって変わった？）自信になりました。優勝争いとかたくさんしたいと思いましたし、自分がどれだけ戦えるか楽しみです」。

原江里菜 （5位タイ：-4）
「今日も入らなかったですね。ショットは良かったと思います。逃したショットもなかったですし、バーディーパットが打てなかったことが、今日のスコアなんだと思います。今日は上もあまり伸びていなかったし、その中で耐えることが出来たので、いいプレーはできたと思います」。

青山加織 （5位タイ：-4）
「前半、実は調子がメチャクチャ悪かったです。調整できて、なんとかうまくいって、最後のチップインはご褒美ですかね。（首位と3打差で優勝は？）ショットがあまり良くないし、ドライバーはキャリーがなくてランが出ないので短いミドルは積極的に狙わないといけないと思います。ここまでの2日間のように耐えるところは耐えて、積極的に狙うところは狙うというようなゴルフをしたいです」。

大谷奈千代 （5位タイ：-4）
「午後は風が強かったのですが、変えたクラブのおかげで強い弾道が打てるようになったので、風の中いいゴルフが出来ました。藤田寛之さんの本を見て、戦える球筋を意識するようになりました。低くて強いフェードを目指してやっているのがいい方に向かっていると思います」。

一ノ瀬優希 （5位タイ：-4）
「スタートが遅い方が風の読みが難しいですね。本当に強かったです。パターは昨日よりひどかったです。明日は入ってくれないと（優勝の）チャンスはないですよね。ショットはそこまで悪くないので、頑張ります」。