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2020.11.26

赤への敬意と桃子の信念 上田、45回目の挑戦

<Photo:Ken Ishii/Getty Images>

JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 宮崎カントリークラブ(宮崎県)第1日

 上田桃子は、4年連続11回目の出場。経験という絶対のアドバンテージがある。ところが、「本当に考えさせられることばりです。このコースは…。グリーンの傾斜、芝目の読みが本当に難しい。迷わされる」と、首をひねりながら漏らす。5バーディー、2ボギーの69。3位タイという好スタートにもかかわらず、である。

 「バーディーチャンスが、その他でも5つはあった。2つのボギーは3パットです」。いかに、グリーン攻略が難しいかを遠回りに説明した。ただし、後半の9ホールへ注目してほしい。11、13、15、17番と1ホール毎にバーディーを決めている。しかもノーボギー。「微妙なところに、微妙な2パットが、微妙に難しい」とコースと対峙する選手の苦悩を言い表した。

 毎回、公式競技になると、不思議に感じることがある。JLPGAツアー通算14勝(11年ミズノクラシックは除く)を誇りながら、公式競技のタイトルには縁がない。もっか44連敗中。ただし、19回のトップ10フィニッシュがある。

 若手の台頭が目覚ましい今季、ベテランのさらなる奮起を期待するファンの声もひと際大きい。第2日へ向け、「リズムがつくれるパッティングをしたい。まだ、攻略する方法がみつかってはいませんけど…。でも、きょうは、アンダーパーでラウンドできたことは、とてもいいことです」。迷いの源を断ち切るために、練習ラウンドで必死にストロークを繰り返す姿が目に焼き付いた。

 タイトルの重みを知っているからだろう。この日は、大会へ敬意を表し、トーナメントカラーの赤のシャツをセレクトした。「コースは、めっちゃ赤ですから。赤を着ようと決めていた。そうすれば、この空間で浮いてしまうことがないでしょう」。気配り、心配りと静かに闘志を燃やすことは、当代随一かもしれない。

(メディア管理部・中山 亜子)

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