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2020.11.26

3×4で上昇急 渋野日向子がついに-

<Photo:Ken Ishii/Getty Images>

JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 宮崎カントリークラブ(宮崎県)第1日

 あしたも絶好調-の大予言が的中した。渋野日向子が1イーグル、3バーディー、1ボギーの68と絶好のスタート。「今、やれることをしっかり行った」と満足そうな表情を浮かべた。ゴルフの悩みはゴルフで解決。さしずめパー5、9番のイーグルがそのシーンだろう。

 残り234ヤードの3Wを2オンに成功。7メートルにつける。「第2打はフォローでした。エッジでボールが跳ねていい感じになると思った」という。そして、第3打のパッティングは、「下りのスライスライン。ちょっとカップの外側に読んで、タッチを合わせる。きれいにカップインしました」と解説。さらに、「完璧です」と言葉を添える。

 この日も気持ちを冷静に保つよう、ちょっとしたルーティンを加えた。グリーン上でストロークの前に、必ず飲み物を口へ含む。「たとえ、叩いたとしても、ドリンクを飲んで落ち着きます。また、リズムが速くなることを抑制する効果もある」と話した。

 今だから口にする。有言実行を旨としているだけに、不振に苦しんだ今季のこれまでを振り返り、どう変化をしたのかを説明した。「去年の私に戻りたい」。結果が出なければ、良かった時をイメージするのは当然だ。しかし、現実を把握しなければ、新しいスタイルが生まれない。

 悩んで、苦労を重ね、ひとつの答えを弾き出す。「過去よりも、これからでしょう。これから、また新しいものをつくりあげていく。1カ月ぐらい前から、物事をそうとらえるようにしてきた。ショットでミスをした時など、アプローチでいかにしてパーをセーブするか…。そういう局面で、次をイメージすることが楽しくなってきた。そんなところから、少しずつ、パッティングが良くなったと思います」。戻るよりも進んだ方がいい。

 自身が絶賛したイーグルパットはもちろんだが、他のパッティングでも、自身がよく口にする壁ドンがよみがえる。「ツキや運はあると思います。イーグルパットが決まることは運。他にも、たとえばショットの時に突然、風が吹くようなことも運でしょう」。それもそうだ。ゴルフは自身と自然を相手に行うスポーツ。

 さて、そこで気になるのは今季、鬼門といわれる第2日をいかに克服するか-。この時は腕組みをしながら、「1日、3アンダーを4日間という目標設定です。ぜひ、達成したい。第2日をどうする、というよりも目標の3つを伸ばすことを考えます」と目を輝かせた。さらに、「強気でいかないとダメでしょう。ソロソロです」と奮い立たせるように、力強く言い切る。その表情には、心配ご無用-と大きく書いてあるようだった。

(メディア管理部・鈴木 孝之)

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