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2020.11.27

上田桃子 8番で披露した執念のアプローチ

<Photo:Ken Ishii/Getty Images>

JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 宮崎カントリークラブ(宮崎県)第2日

 上田桃子が好調をキープ。4バーディー、1ボギーの69をマークした。公式競技制覇へ、執念のオーラを漂わせる気迫のプレーを展開する。

 パー3の8番のパーセーブが象徴的なシーンだった。「第1打を左にひっかけて、バンカーへ。すごく難しい。手前のティフトンにワンクッションさせて、寄せるしか手がなかった」という。全集中である。第2打を1メートルに寄せた。「狙い通りです。もう1度、やってみろといわれても、ボールがピンへ寄るかどうか。おかげで、いい勝負の流れを切らすことなく、後半へ臨めたと思います」と解説している。

 公式競技は44連敗。失礼ながら、どう感じているのかを質問してみた。「今年ぐらいですよ。本当の意味で公式競技に勝ちたい。そう思うようになったのは…。以前はそんなことをいわれることがイヤでした。だって、トーナメントはすべて同じだし、ほかの試合と変わらずベストをつくすのが私らしさです」という。

 ところが、心境に大きな変化が表れた。6月、全英女子オープンで6位の好成績。コロナ禍にもかかわらず、挑戦したのは、「ある程度の技術が身につき、精神がうまくコントロールできるようになったから」だった。より困難な状況での腕試し。「すべてを求められるコースで勝ってみたいと思った」と明かす。

 「思っている以上に手応えを得た。今年、2つの公式競技も調子を崩さずにプレーしている。スキルでは戦える-という自信がついた。自信のある時だから結果がついてくれば、さらに自信をもてるようになる。今の内でしょう」とボルテージが上がる。

 向上心もさらに高くなった。この日は鈴木愛と同組。「どうやって、グリーンを攻略するのだろうかと観察したら、粘り強さが一番印象に残りました。パッティングがうまい選手でも、かなり苦労をしている。そういうグリーンです」と前置きし、「鈴木さんのパッティング、ボールの転がりがすごくいい。芝目が気になるところでも、いいスピードで入れば目が消えてしまう。あしたから、ボールの回転を大切にします」。名手は名手をよく知る、ということだろう。

 もうすぐ12月。しかし、南国らしい半袖でプレーできるような好天が続いている。ただし、第3日は風が強くなる予報だ。「そうなれば私も大変だけど、経験の差が出るかなぁと思います」と話した。全英で披露した不屈のパフォーマンスを再び-。

(メディア管理部・中山 亜子)

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