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2021.3.11

渋野日向子 エールはバーディー&スマイル

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント 土佐カントリークラブ(高知県)

 ひとことで10年といっても、時が経つのは短いようで長い。東日本大震災から10年。渋野日向子は、遠くを見つめるように、「震災は小学6年の時です。帰宅して、テレビで津波の映像が流れていた。そのことが頭に残っています。10年は早いような、短いような…。あの頃は何もわからなかった。この週は、いろいろな人にとって、大事な1週間です。東北の方はもちろんだけど、日本全国すべての方に勇気を届けたい。元気になってほしいです。元気づけられるプレーができたらいいと思います」と語った。

 さらに、「(故郷の岡山でも)2018年、豪雨災害がありました。実際に目の前で信じられないことが起こる。本当に、いつ何があるかわかりません」とひと息ついて、「ゴルフは、バーディーをとることで元気になってもらえる。今回は無観客だけど、テレビなどを通して、プレー以外の笑顔や最後まであきらめない気持ちなど…。そういうところでもエールを届けたいと思います。大事な時だから、ぜひ、そうしたい」。かみしめるように伝えた。

 一方、今大会は自身にとっても忘れられない思い出がある。18年、最終プロテストで合格。19年からJLPGAツアーへ本格参戦した。開幕戦は出場権をつかめなかったが、この第2戦から快進撃がスタートしたのだ。プロ初の予選通過を果たし、最終順位が6位タイ。「最終日、大山志保さん、鈴木愛さんと同組でした。たくさんのギャラリーの皆さんの前でプレーできた初めての経験。プロの世界がすごくいいと感じた。でも、緊張しすぎて、震えながら打っていましたけどね」。

 第1日、原英莉花、勝みなみとのペアリング。黄金世代のトップスターが顔を揃える。「ワクワクしています。同世代と一緒にラウンドすることは、なかなかありません。ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えた。とはいえ、肝心の調子はどうなのか。「調子ですか。わからないけど、悪くはありません。19年、初めての予選通過、トップ10へ入った時のことを思い出しながらプレーします。振り返ってみれば、この大会でトップ10だったから、次へつながった。スタートダッシュは大切。ヤル気が出てきました」と言葉が弾んだ。

 スマイリングシンデレラの原点回帰である。

(メディア管理部・中山 亜子)

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