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2021.3.28

大変身→大逆転 岡山絵里、3年ぶりのV

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGA ツアー2020-21シーズン第18戦『アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)大会最終日3月28日、宮崎県宮崎市・UMKカントリークラブ(6,568ヤード/パー72)で行われ、岡山絵里が通算13アンダーで大逆転。JLPGAツアー2勝目をあげた。首位スタートの河本結は73の通算12アンダー、2位。渡米前の原英莉花は通算10アンダー、3位タイ、渋野日向子は通算4アンダー、15位タイだった。
(天候:雨 気温:17.2℃ 風速:0.8m/s)

 3年ぶりの優勝。その時、岡山絵里はロッカールームでプレーオフに備え、バナナを食べていた。「優勝と知らされ、涙が止まらない。それでも、泣きながらバナナを食べていました。おいしかったです。今年がはじまって、早い時期に2勝目をあげられたことにホッとして…。それから、初優勝してから本当にすごく長かった。そんな気持ちが涙に変わったのでしょうか」。はにかみながら振り返っている。

 当然のことだが、勝った時は、強い。強烈なインパクトを与えたのは、やはり18番だろう。第2打はグリーンエッジまで220ヤード。3Wでグリーン左手前まで運んだ。そして、第3打を52度で、ピン奥2.5メートルにつける。下りのスライスラインは見た目ほどやさしくはない。しかし、落ち着いた様子であっさりとバーディーを奪った。

 スタート時、首位の河本結とは5打差。それが、最終ホールでグイッと、逆に1打差をつけてホールアウトした。雨が降り、タフなコンディションにもかかわらず、序盤から着実にスコアを伸ばす。

 これまでは、ショットメーカーの印象が強かったが、この日はショートゲームとパッティングが素晴らしい。5バーディー、ノーボギーのラウンドを、「優勝争いというより、最終日は6アンダーを目標にプレーした。最低でも4アンダー以上。少しだけ、優勝を意識したのは、18番へ入ってからです」と話した。

 どちらかといえば、寡黙なキャラクター。ひとこと、ひとことをかみしめるように言葉を絞りだす。8歳からクラブを握り、ジュニア時代から実績は抜群。将来のスター候補だった。ところが、優勝は18年のリゾートトラストレディスのみ。優勝争いはしてもいるにもかかわらず-。

 「精神的なものというか、マイナスのことばかりを考えてしまう。去年は第1戦のアース・モンダミンカップでOBを連発。それから、予選落ちが続き、もうどうしていいのかわからない。イラ立ちと苦しみ。ツラい1年でした」とタメ息をついた。そして、続ける。「去年、11月から南秀樹コーチに指導を受けています。パッティング、アプローチなど、技術面で得るものが多かったけど、一番は精神面。どんなプロになりたいか、など今まで考えたことがない。それを明確にしながら、私に志をもたしてくれた。きょうの目標、6アンダーも南先生のアドバイスです」。

 変化は笑顔に変わった。内向性の性格まで一変。「ゴルフ場にいると、人が変わってしまうというのか、目を合わせなかったりしていたと思います。でも、最近は皆さんとおしゃべりをすることが楽しい。プレーもそうですけど、心に余裕ができたというか。自分で自分を追い込むことがありません」と明かしている。

 実は、優勝することを予期していたかのように、愛車を購入。明後日、納車の予定だとか。意外な一面を告白する。「アメ車です。2年前からカマロが欲しくてたまらなかった。南先生、父に相談したら、好きなものを買えば目標になる、といわれたのです。燃費とか、そういうものを考えれば、とても手が出ないけど好きなものは好きです。カマロは、映画のトランスフォーマーを見たことが、きっかけ」。

 トランスフォーマーとは、変化させる人の意味がある。まさに一変。先行投資は大正解だった。

(メディア管理部・中山 亜子)

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