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2021.8.21

18番で光明 脇元華-スランプ脱出の予感

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

CAT Ladies2021 大箱根カントリークラブ(神奈川県)第2日

 脇元華が通算6アンダー、5位タイに浮上。最終18番で披露した、超E難度のパッティングには脱帽ものだった。8メートルのロングパットは、カップへ吸い込まれ-消えたという表現がピッタリ。興奮を隠そうとせず、「足元はフック。カップの際はスライスに見えた。本当に難しいスネークライン。ボールを寄せるつもりでストレートに狙ったら、入った」という。そして、「入れるつもりなんて、全くなかった」というのは、ご愛敬か。

 この日、活躍したのはアプローチウェッジ。パー5の1番は第3打を58度で、ピン横15センチへつけ、絶好のバーディースタートを切った。他のホールも、「きょうは、特にPWの出番が多かったです。うまくコントロールできて、パッティングが楽でした」とショートゲームの冴えを強調。

 今年の不振がうそのようである。前週まで22戦に出場。予選落ちが13試合という不振にあえいでいた。「ショットは悪くない。ずっとパッティングだけが、足を引っ張っていた。もう2年ぐらい悩み続けている」と話す。当然、考えついたことはすべて試した。「グリップをコロコロ変えました。調子が良かった頃は、クロスハンド。それを順手に戻し、次はクローグリップにしましたね。最近、またクロスにしています」。試行錯誤の連続だが、これもまたプロゴルファーにとって避けては通れないプロセスだ。

 19年、地元宮崎のアクサレディスで自己最高の4位Tが起爆剤となり、シード権を獲得。一躍、「8頭身のモデル系美女ゴルファー」と注目されている。しかし、舞台裏では、苦悩の連続。だからこそ、18番の離れ業はこれからのシーズンで大活躍しそうなパフォーマンスとなりそうだ。「自信を持って、明るくプレーします。優勝争いできるように、頑張りたい」と力を込めた。バーディーこそ悩めるプロゴルファー、最大の良薬である。

(オフィシャルライター・宮脇 廣久)

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