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2022.3.11

日本一苦手でも66 笠りつ子『100点に近い』

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント 土佐カントリークラブ(高知県)第1日

 要は気持ちの持ちようということだろう。この日、6アンダーで2位につけた笠りつ子がしみじみと話した。「実は」と切り出し、「私にとって日本一、苦手なコースです」と本音を吐露。

 しかし、苦手意識を押し込めたのは、「あと、何回ぐらいこのコースでプレーできるのか…」。34歳、ベテランの意地が見え隠れする。「20代の頃、34歳の私のことなど、想像もできなかった。でも、この年齢になって誓っていることがある。1日、1日、一生懸命にプレーです。なぜ、コースが苦手かというと、すごく狭く感じるから。目に入る情報が多すぎて、自然にプレッシャーへ変化する」と、説明を加えた。

 この日は6バーディー、ノーボギーと素晴らしい内容。「ほとんど、ミスがない。100点に近いプレーでした」と話す。精度抜群の1Wに加え、切れ味が鋭いアイアンショットが目を引いた。パッティングも上々である。ただ、本人が振り返ったベストプレーは、15、18番のパーセーブ。「ともに、3メートルはありました。終盤だったし、残り2日間のことを考えると、本当に良かったです」と笑顔を浮かべる。

 ショットメーカーでならし、ボギーが少ないことが特性だ。賞金女王のタイトルをかけたイボミとの数々の大接戦が、きょうのプレーとオーバーラップする。「30歳を迎えたあたりから、いろいろと考えることが多くなった。最近のように若手選手が活躍することは、いいことだと思う。実際に、私の刺激にもなっています。だけど、手をこまねいているわけではありませんよ。私だって、優勝したい」と続けた。

 1月は大阪でトレーニング合宿を行い、2月に入って沖縄でラウンド中心の合宿を敢行。充実した内容だったと推察できるのは、引き締まった表情からだった。「開幕戦では、オフから取り組んだ課題のショートゲームがうまくいかなかったけど、引き続きやっています。特に今回は、すごくコースが難しいから気持ちまで引き締まっている」。

 今大会は通算13回目の出場で、66は自己ベストだった。「もうちょっと、がんばろう」と、自身へのエールで締めくくる。春の到来は、気持ちまで一新させてしまった。

(オフィシャルライター・宮脇 広久)

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