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2023.6.17

今季1億円を突破 山下美夢有 - 4差で最終日

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2023シーズン第16戦『ニチレイレディス』(賞金総額1億円、優勝賞金1800万円)大会第2日が6月17日、千葉県千葉市・袖ケ浦カンツリークラブ・新袖コース(6621ヤード/パー72)で行われた。首位スタートの山下美夢有が、この日も好調をキープ。2日連続で65をマークし、通算14アンダーとスコアを伸ばした。4打差の通算10アンダーは、トーナメントコースレコードを更新した岩井明愛。通算8アンダー、3位へ2週連続優勝を目指す岩井千怜が浮上した。
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《グリーン=スティンプ:11フィート コンパクション:23mm》

 抜群の安定感が、山下美夢有にこの日も好スコアを運んできた。7バーディー、ノーボギーで、2日連続の65をマーク。2位に4打差をつけ、最終日を迎える。それにしても、強い。うまい。見る立場からすれば、そんな言葉しかでてこないほど。とはいえ、前日のように不調を口にしたわけではないものの、まだ絶好調ではなかった。

 「きのうに比べ、ショットがだいぶ良くなっている。でも、タテの距離感があっていない。きょうの前半、チャンスをつくれなかったけど、後半は安定してラウンドができた」と振り返っている。

 前週、岩井千怜の優勝でクローズアップされなかったものの、何と15試合目で今季の獲得賞金が1億円を突破。しかも、史上最短だった。「賞金に関しては、あまり…」と無関心を装い、「緊張を集中力に変えられるように-そう考えながらプレーしている」と好調持続のファクターを解説。そして、「戦い方はずっと変わっていない。常に毎ホール、バーディーチャンスにつけられるか、を考えている。必ず、ミスはあるし、コースでは絶対に打ってはいけないところを把握しています。でも、守るのではなく、攻めの気持ちを忘れずにいる」と話した。

 第2日、勝負を告げたのはパー5の7番。残り81ヤードの第3打を52度で、ピン奥7メートルにつけた。このバーディーパットを決め、波に乗ったのだ。「私もできることなら、スタートからバーディーをとりたい。でも、一日プレーしていると、そういえば序盤はあまりいいイメージがありませんね」と漏らす。

 しかし、上昇のきっかけをつかむと、そこからがすごい。さながらバーディーラッシュ。11番から3連続で、15番はピン奥4メートルを沈め、16番では9メートルを決めている。今季はすでに3勝。4勝目は目前といったところか。それでも、浮ついた様子はまったくなかった。それどころか、「いいラウンドができて、最終日を迎えることができる。あすもアンダーパーを目指して頑張りたい」。控えめであり続けることも、女王の美学かもしれない。

(青木 政司)


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

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