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2015.5.23

ニュースタイルで優勝を! 吉田弓美子の一大決意

 2015年、LPGAツアー第12戦『中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン』(賞金総額7,000万円、優勝賞金1,260万円)の第2日が5月23日、愛知県豊田市の中京ゴルフ倶楽部石野コース(6,459ヤード/パー72)で行われた。この日、7バーディー、ノーボギーの65をマークし、通算11アンダーで首位に立ったのは、吉田弓美子。2打差の通算9アンダーでジョンジェウン(韓国)、通算8アンダーの3位には、悲願のツアー初優勝を目指す穴井詩がつけ、最終日へ臨む。(天候:曇り 気温:24.9度 風速:1.5メートル)

 思い切りがいい。吉田弓美子はニュースタイルで挑む、最終日の優勝争いに思いをはせた。「楽しみと、不安要素が入り混じっている」と語ったのは、過去ツアー4勝の実績があっても、ノーマルパターを使用しての優勝経験がないから。2016年1月から、長尺パターの使用が世界的に禁止される。しかし、長尺パターが禁止されるわけではなく、ストローク方法が違反に。パターの一部を密着させて、グリップ以外に支点をつくる、アンカーリングが禁止されるのだ。これは吉田にとって、「人生を左右する出来事。あす、優勝できたら、長尺パターが使えないとネガティブになっている選手の皆さんへも、明るい話題を提供できる」と説明した。

 今シーズン、そうしたルール変更をにらんで、吉田は長尺を完全封印。オフからパターだけではなく、自身のすべてを見直した。たとえば、体を絞ることも重要なファクター。「長尺に替えたのは、研修生時代にギックリ腰を経験してからです。確かに長尺にすると、腰への負担が少ない。しかし、今年はノーマルで行こう、と決めた以上、体重を落とさないと不安が残る。去年のシーズン中よりも、7キロは落としました。でも、トレーニングを懸命にしているので、逆に筋肉量が増えている。飛距離が伸びているのは、体の切れが良くなったからでしょうね」と明かす。

 前週の『ほけんの窓口レディース』は今季初の予選落ちを喫した。「ショット、パッティングなど、練習ラウンドからすべてが悪い。わかってはいたけど、予選落ちした後から悔しくて、悔しくて…。ただ、悪いものを全部出し切ったと言い聞かせて、基本から見直しをしました」。アイアンをマッスルバックタイプから、確率性を重視したキャビティーへ。パッティングでも、「ストロークが終わるまで絶対に顔をあげないようにした。もちろん、ドライバーからアイアンショットまで、絶対にヘッドアップをしないよう、打つことだけに集中しています」。

 そして、こんなことも打ち明けた。「今年は、ノーマルパターでやってダメなら、次の人生を考えなければいけない、と本気で思い悩んでいました。春先はかなり焦りもあったですね。だから、今週をいいきっかけにしたい」と。人生最大の勝負、である。


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