ハロウィンでアッと驚かす！? 武尾咲希はファンも命

＜写真：Atsushi Tomura/Getty Images＞

樋口久子 Pontaレディス　武蔵丘ゴルフコース（埼玉県）1日目

　今年7月のプロテストに合格したルーキー、武尾咲希が好スタートを切った。浮上のキーワードは『怒』。所属先が同じ、穴井詩や川満陽香理からは、「ゆるキャラ」といわれるほどの、おっとりタイプだったが突然の方針転換だった。「前週の『NOBUTA GROUP マスターズGCレディース』は、調子が良かったし、バッチリだ！と自信をもって出場しました。ところが、何をやってもうまくいかない。自分に腹が立って仕方がなかった。もちろん、外見ではわからなかったけど、あれほど情けなく感じたのは、おそらく人生で初めてです。だって、怒ったことなどほんの数回でしたから…」と明かす。ということで、今週は徹底的にルーティンを変えたという。つまり、いい意味での開き直りだ。もっか、5戦連続の予選落ち。失うものなどはない。「休みをつくることにしました。たくさん寝て、好きなことをした。ピノキオや白雪姫など、ディズニー映画をたくさん観ましたね」。気分転換が奏功した。

　性格を自己分析すると、「周囲を気にしないマイペース。ライバル心など燃やしたことがありません」ということだったが、プロテストに合格すると、大学を中退した。「数学の先生になる夢もあったけど、プロゴルファーという職業は、やはり一本に絞るべきだと決断しました」。また、応援してくれるファンも増えてきた。「私は有名じゃない。ただのルーキーです。それでも成績がいい時、悪い時にかかわらず、たくさんの声援をくださる。ありがたいですね」と心から感謝を伝えている。31日はハロウィン。「オレンジのウェアを着ます」と笑った武尾は、大化けの予感を漂わせていた。