2016.11.4
七転び八起き 姜 秀衍がまた強くなった
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
日米両ツアーの選手が参戦する全米女子プロゴルフ協会公式戦『TOTOジャパンクラシック』(賞金総額1,500,000ドル、優勝賞金225,000ドル)が11月4日、茨城県小美玉市・太平洋クラブ 美野里コース(6,646ヤード/パー72)で開幕した。大会1日目、6アンダーで首位に立ったのは、ワールドランキング2位のA・ジュタヌガーン、姜 秀衍。1打差の3位タイ、5アンダーでステイシー・ルイス、ジェニー・シンが続き、3アンダーの7位タイには、堀琴音など8人がひしめく混戦となった。
これぞベテランの妙。7バーディー、1ボギーと素晴らしいプレーを展開したのは、姜 秀衍だった。「今日は22パット。これって、すごいでしょう。たとえ、グリーンを外しても、1パットで何とかした。このコースは私のお気に入り。大好きです」と久々に満面の笑みを浮かべている。
今シーズンは受難の1年。ところが、困難があればあるほど、より強くなる。韓国でオープンウイークを過ごし、日本へ向かう空港までの道中で追突され、首の右側を痛めた。にもかかわらず、サントリーレディスオープンゴルフトーナメントで優勝。ようやく、回復したと思えば、日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯では、ラウンドの移動中、転んだはずみで、今度は首の左側を負傷する。
今大会は、前週の試合を休み、治療などを行ってきた。「腰から上の針治療、それから整体を施すなど、あらゆることをしてきた。エステサロンにも通い、お肌の手入れも…。リフレッシュしたおかげで、体の切れが戻って、スイングがスムーズに。この調子なら、今回を含めて残り4試合、皆さんにいいプレーをお見せできるでしょう」とタイコ判を押している。かつては米ツアーでプレー。1勝をあげた。もし、今回、優勝を飾れば出場権が得られるが、「私は日本が好き。トーナメントだけではなく、食事や文化、何より親切にしてくださる、日本の皆さんが大好きです。だから、ずっと日本でプレーしたい」と話した。
ということで、第2の人生など少しも考えてはいない様子。「表純子さんのような強い選手になりたい。尊敬する選手が身近にいるから、そうなれるように日々、努力ですよ。今日は、今日。残り2日間は気楽にプレーを楽しみましょう」とサラリといってのけたところが、この人のすごいところだ。
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