2017.8.19
2nd day プラスワン~松田 鈴英~
<Photo:Matt Roberts/Getty Images>
CAT Ladies 大箱根カントリークラブ(神奈川県)2日目
3度目の正直のはずが、2度あることは3度あるに変わった。これがプロの洗礼だろう。前週に続き、今大会も予選通過には1ストローク及ばなかった。「悲しいとか、へこんでいるヒマなんてありません。悪いのは、パッティングだけ。原因がわかっているから、ここを調整してきます」。今年のプロテストでトップ合格を果たした。全くの無名から一躍、時の人に。
「一番驚いたのは、練習場でとても大きな横断幕を掲げてくださったことでしょうか」と明かす。確かに、喜んでばかりはいられなかった。トップ合格で後半戦の試合へ出場する幸運が舞い込む。「すごく忙しかった。ホテルや移動の手配など、家族総動員です。その他でも、姉がサインを考えないと…。そう思いついてくれて、私のためにつくってくれました。ありがたい。感謝の気持ちを伝えるために、結果を出さなくてはいけません」と必死だ。
ところが、3試合連続で予選突破はならず。当然ながら、経費持ち出しとなったものの、「お金では買えない、たくさんの経験をさせてもらいました。きょうも、葭葉ルミさん、山城奈々さんとのラウンドもそうです。おふたりとも、とにかくすごい。アマチュア時代、私のセールスポイントは飛距離といっていたのが、はずかしくなった。全然、かなわない。ボールを見上げるばかりでした」と話した。
そうはいっても、何よりも励みになる、と感じるのはファンの激励だ。「応援しているからね、と声をかけてくださる人が、1試合ごとに増えてきたような気がします。きのうは、口紅をいただきました。すごく、テンションが上がって、きょうはやれる気がしたけど、パッティングがダメで…。4つ、バーディーをとった。でも、ボギーは3パットと、80センチを外すミス。この3試合で、80センチのパッティングいったい何度、外したのでしょうか」。
この日、ホールアウトすると、サインを求めるギャラリーの行列ができた。「笑顔を絶やさずにプレー」を一生のテーマとしているだけに、サインにもスマイルのイラストを添える。ちょっと先の話だが、4週後のマンシングウェアレディース東海クラシックでは、「家族みんなで応援に来てくれるそうです。それよりも、来週、パターを替えて気分を一新したい」と心に決めている。
19歳の挑戦は、スタートしたばかり。ただ、この笑顔をみれば明るい未来が待っていることが、はっきりと伝わってくる。
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