2017.9.17
64で逆転 川岸史果、ついにツアー初優勝
<Photo:Matt Roberts/Getty Images>
2017年LPGAツアー第28戦『マンシングウェアレディース東海クラシック』(賞金総額8,000万円・優勝賞金1,440万円)大会最終日が9月17日、愛知県知多郡美浜町・新南愛知カントリークラブ美浜コース(6,446ヤード/パー72)で行われ、プロ2年目の川岸史果が通算13アンダーでツアー初優勝を飾った。2位は通算11アンダーの比嘉真美子。通算9アンダー、3位タイは岡山絵里、菊地絵理香など4人が入った。(天候:雨 気温:23.6℃ 風速3.6m/s)
6連続を含む、8バーディー、ノーボギーの猛チャージ。川岸史果の初優勝は、新時代到来の予感が抱かせた。抜群の飛距離に加え、ショートゲーム、パッティングもなかなかのもの。スキを見せない総合力が魅力だ。「やっと勝てた。やっとです」。やっと-を2度強調したように、プロ3年目とはいえ、本人には長い時間だったようだ。
「17番でスコアボードをみて、(2位以下と)差が開いていることを知りました。でも、私の後ろで、まだ2組がプレー。勝負は何が起こるかわからない。余計なことを考えず、ノーボギーでホールアウトする。それだけです」。スコアを提出後も、淡々と戦況をみつめていた。優勝会見も、どっしりと構え、トップ選手が放つオーラを感じさせる。
最終日は首位と2打差があった。「優勝は考えていなかったです。きのう、14番OB、18番で3パットと、ミスをしたから、このままでは終わらない。きょう、巻き返す。それだけでした」。いい予感は1番からあったという。「15メートルのロングパットを、ワングリップにつけた、フィーリングがいい」。さらに、3番では残り7ヤードをチップインし、最初のバーディーが来た。「波に乗れたのが、3番ですね。6連続バーディーは、試合ではじめての経験でした」と振り返った。
川岸良兼の娘として、ジュニア時代からスポットを浴びる。しかし、プロテストは4度目で合格。肝心かなめの場面で力を発揮できない。とりわけ、3度目の失敗後は、「QTもダメ。すべてが…。でも、同級生の鈴木愛さん、藤田光里さん、松森彩夏さんなどは、優勝をし、活躍していた。でも、私は出場できる試合がありません。台湾ツアーのQTを受け、フィリピンで2位と7位に入った程度。ただ、試合に出られなかったから、出場できる有難さと、自分のスイング、ショートなどを見つめ直す時間を、与えてもらったと思います」。
絶望するのではない。ひたすら、忍耐と精進を学んだことで、ツアー本格参戦の今季は開幕から優勝争いを演じたのだろう。そうはいっても、今回まで7度。「接戦になると、負けていた。1勝することはとても大変なことだと思う。父は、1勝しただけではプロとは認めない、と話しています。確かに、自分で優勝を経験し、6勝の父は改めてすごいと感じた」と、しみじみと語っている。
余談だが、こんなことがあった。ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント大会2日目。首位へ浮上し、初めて、公式会見のリクエストを受けた。が、ホールバイホールを手際がわからず、わかりやすく伝えることができない。ところが、翌日の会見ではスラスラと。修正力の高さに報道陣が驚いた。
賞金ランキングも、ついにトップ5へ、躍進。同2位で、同級生の鈴木とともに、LPGA創立50周年をさらに盛り上げる。
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