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2017.9.22

1st day プラスワン~葭葉 ルミ~

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント 利府ゴルフ倶楽部(宮城県)1日目

 高校通算111本塁打。早実・清宮幸太郎がプロ入りを表明した、22日。飛距離自慢の3人が、同組で競演し、ギャラリーの大歓声を浴びた。ボールをより遠くへ-。競技は違っても、超人のパワーにファンはときめく。「センチュリー21レディスゴルフトーナメント最終日以来の再会でした。全員がほぼ飛距離は同じ。とてもプレーがしやすい。センチュリーの時は、私の調子がいまひとつ。でも、きょうはクラブが良く振れていたし、負けなかった」という。ちなみに、実際に拝見すると、飛距離ではこの日、葭葉 ルミがナンバーワンだったと感じた。大砲である。

 そんな姿を所属先の関係者が、見守っていた。「社長さん、常務さんがいらしてくださいました。不思議と、そんな時は、試合ではいい結果が出る。フフフ…」。思い出し笑いをしたのは、こんな理由がある。2014年2月。本格的にツアー参戦した1年目のことだった。

 所属先がなく、フリー。しかし、「コーチから富士住建の社長さんが、とてもゴルフがお好きだから一度、あってみないか、というお話をいただいた。それで、どうせなら、ゴルフをしようとなって。ものすごく寒い。グリーンがカチカチに凍っていたけど、我ながらいいプレーができたと思います」とひと息つく。そして、続けた。「初対面にもかかわらず、ホールアウトしたら所属契約が決まりました」。要は、面接で一発合格を果たしたということになる。

 そんな話をしていると、不思議なことに気がついた。クラブハウスで葭葉が家族と、談笑しているシーンを目撃したことがないことだ。「両親、祖父、祖母など関東近郊の試合では応援に来てくれます。でも、当日、プレー中に私が発見。そんな感じでしょうか。実は、観戦チケットを購入して入場しています。ツアーが私の仕事場だから、気を遣ってくれている」と打ち明けた。そうはいっても、「これが、ちょうどいい距離感だと思います。プロゴルファーだから、成績がいい時も悪いときもある。もし、帯同していたら悪いときは身近な人に当たって、わがままをいってしまいそう」。さらに、「帰宅すると、食事面やいろいろなサポートをしてもらっています。両親へ感謝の気持ちを忘れたことはありません。だから、何かプレゼントを、と思っても、物よりも成績でというリクエストがある。優勝しかありませんね」と、自らに言い聞かせているかのようだ。

 愛用のヘッドカバーは、カンパニーキャラクターのフルまる。そこには、宮城県立子ども病院を慰問した際、プレゼントされた手づくりバッチがついていた。「うかがって良かったです。もっともっとゴルフを頑張ろうと思いました。連戦続きで、疲れている-なんていっていられない。2日目は、いいスコアが出そうな気がする」。自慢の飛距離は、感謝を表すメッセージだった。

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