2018.2.28
上田桃子 期待と不安の間で漏らす本音
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
圧倒的な存在感。プロアマ大会を終了し、上田桃子はパッティンググリーンで最終調整を行った。ところが、笑みを浮かべながら、口にしたのは、意外なひとことだ。「不安です」という。「いつも、シーズンがスタートする際、大丈夫なのかなぁ。ちゃんと、ショットがまっすぐに行くかなど、次々に不安要素が脳裏をよぎる。このコースは、風が強いし、うまくいえないけど、変な緊張感があって…」。
トップアスリートが共通して話すことは、不安があるからたくさんの練習をすることだ。上田も同様である。「オフといっても、楽しいことはひとつもなし。ずっと練習をしてきた。いざ、開幕戦という時、コースに入って、いろいろと考えるのはよくない。私には、応援してくださる、スポンサーやファンがいます。そうした責任を感じるのは当然。でも、シーズンが始まれば、自分らしく-を第一にしたい。おそらく、第1日のスタートホールのティーショットを打てば、気持ちがスーッと楽になるでしょう」と説明してくれた。
その心情は、なかなか一般では理解できないかもしれないが、開幕戦で行うチェックポイントを明かしている。「試合のペース。緊張感。攻める。守る。勝負の嗅覚を間違わないようにします。今年の目標は、イージーミスをなくすこと。高い点数のプレーをするよりも、とにかく今回は平均点を下回らないようにします。まずは、早い時期に1勝目をあげることへ集中する。それが、日曜日になるように」。不安と期待が各50パーセントでスタートする。桃の節句は3日だが、4日は桃子の日になるか。それだけに、1番の第1打が、大切である。
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