1. ホーム
  2. ニュース&トピックス
  3. 渡邉彩香-プロ10年目のGood Job

2022.3.3

渡邉彩香-プロ10年目のGood Job

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2022シーズン開幕戦『第35回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント』(賞金総額1億2,000万円、優勝賞金2,160万円)が3月3日、沖縄県・琉球ゴルフ倶楽部(6,590ヤード/パー72)で開幕。渡邉彩香が6バーディー、1ボギーの67をマークし、5アンダーで首位に立った。1打差の4アンダー、2位タイはプロデビュー戦のルーキー・佐藤心結、テレサ・ルー。3アンダー、4位タイで原英莉花、勝みなみ、西郷真央など14人が続く、大混戦となった。昨年の賞金女王、稲見萌寧はディフェンディングチャンピオンの小祝さくらとともに1オーバー、61位タイから巻き返しを狙う。
(天候:晴れ 気温:18.1℃ :2.0m/s)
《グリーン=スティンプ:10 3/4フィート コンパクション:22.5mm》

 プロ10年目は、気持ちが良い首位スタート。渡邉彩香は、「すごく良かった。久しぶりに落ち着いて開幕を迎えられたからでしょう。これまで、気合が入りすぎて、空回りすることが多かったから。冷静にプレーすることを心がけた」と、好調の要因を話した。

 序盤から、無理をせずチャンス到来をジッと待つ。前半は2バーディー、ノーボギー。後半に入ると、11番で10ヤードのチップインが印象に残る。そして、ハイライトともいえそうな連続バーディーフィニッシュ。17番で5メートルを決め、18番は65ヤードの第3打を58度で1メートルへピタリと寄せている。

 飛距離自慢の印象が強いものの、ショートゲームの冴えが充実したオフの証明といえうるだろう。「ショートゲームで、いろいろなクラブを使ってプレーの幅を広げたいがテーマ。これまででいうと、残り80ヤードは58度、それ以上の距離が54度などと決まっていました。要はピンへ向かって、真上からボールを落とすような感じです」と前置きし、「ピンポジション、風の状況によって、クラブのチョイスを増やしたい。去年まで、ショートゲームでスコアを落とすことがあったからです」と説明した。

 一方で、勝負に賭けるギラギラした闘争心ではなく、おだやかなたたずまいが好印象である。これは昨年2月の結婚がもたらしたものかと思ったが、そうでもないらしい。「入籍して1年が経ち、両家の家族だけで結婚式をあげました。ようやく(結婚をしたという)実感がわいて、とても良かったです。気持ちが引き締まった」とほほ笑んだ。

 そして、精神面が大きく変わったことを打ち明けた。「20年のアース・モンダミンカップで優勝する前、スランプが続いて悩みばかりが増える。19年からメンタルトレーナーをつけて、いろいろと指導を受けています」と、ひと息ついて、「去年からテーマにしていることは毎日、どんな小さなことでもいいから、よくやったことを探すこと。たとえば、10分遅れたけど、問題なく終えることができたと、自分自身をほめる。以前はそんなことがまったくなかったです。時間通りに完ぺきでないと気がすまない質でした」。

 さらに、「これまで何度かすごく充実したオフを過ごしても、よしっ、やってやろう-ばかりが前面に出すぎてダメだったことがある。だから、今回は空回りをしないように、期待をしながらも、集中することを忘れない。すごくいいバランスで第1日を終えることができた」と内面の変化を伝えた。

 また、「毎日、少しでもいいプレーができたと感じられるようにしたい」。グッジョブを開幕で実践できたのだから、それを繰り返せばいい。

このニュースをシェアする

記事検索記事検索ARCHIVE

年を選ぶ arrow
月を選ぶ arrow
カテゴリ arrow
search検索