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2022.3.27

4戦2勝 またも西郷真央-混戦を制す

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2022シーズン第4戦『アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 2022』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)大会最終日が3月27日、宮崎県・UMKカントリークラブで行われ、西郷真央が逆転V。通算9アンダーで今季2勝目をあげた。1打差の通算8アンダー、2位は山下美夢有が入り、首位スタートの鈴木愛は通算7アンダー、ペソンウとともに3位タイ。競技は第2日が悪天候のため中止となり、36ホールストロークプレーへ短縮された。
(天候:晴れ 気温:19.3℃ 風速:4.3m/s)
《グリーン=スティンプ:10 3/4フィート コンパクション:24.5mm》

 またも、サンデー・イエロー。西郷真央が大混戦を制し今季、はやくも2勝目を飾った。手が届きそうで届かなかったJLPGAツアー初Vから、3週後。プロゴルファーにとって、最も難しいといわれる通算2勝目を、あっさりクリアしている。

 「ほっとしています。きょうは、トップから2打差でスタートしました。優勝へ近い-と意識して。大混戦だったから、最後の数ホールは緊張しましたけど、ボギーを打たなかったことが良かったと思います」と、勝因を話した。

 序盤から静かに、静かにチャンスを待つ作戦。この日、際立ったのはパッティングだ。5番で10メートルを決め、初めてのバーディー奪取。7番の3メートルも見事だった。「たとえ、グリーンをはずしても、アプローチとパッティングでうまくパーセーブができたと思う。だから、勝負の流れを悪くすることがない」。今季、4戦2勝と抜群の安定感を発揮する要因がこれだ。しかも、すべての試合でトップ10をキープ中。もうひとつ加えるなら、連続アンダーパー試合数も27へ更新した。

 勝負の後半で2バーディーを奪う。戦況を分析しながら随所で精神的な余裕もみせた。プロ3年目、急成長の秘密だ。ショットメーカーは自他ともに認めるところでも、「ショットに頼りすぎてはいけない。去年まで、いいショットをしながら結果がうまくいかないと、なぜダメだったのか…。そんなことばかりを考えた。それが、今年はたとえダメだったとしても、次に頑張ろう。気持ちの切り替えがはやく、前向きになった」と分析する。

 2打差をつけて迎えたパー5の18番。バーディーパットがショートしてしまう。後続を待つ立場として、ここは決めたかった-に違いない。ただし、「下りのパッティングでしたから、タッチが優先。でも、芯をはずし、思わず笑ってしまいました」と、苦笑するシーンは昨年まで見せなかったシーン。良い意味で、気持ちにゆとりが出てきたことが勝負運びを巧みにさせた。

 そうはいっても、気持ちだけではない。余裕をもたらすのは、良い練習ができているという自信の表れだ。今オフはショートゲーム、パッティングの強化にも情熱を傾けた。「従来は、まずショット。ショット練習で満足した後、ショートゲーム、パッティング練習を行った。でも、疲れた状態ではいい練習ができるとは思えない。練習メニューに割り振る時間の使い方を変えた。去年までショットが8割を占めていたものを、5割ずつになるようにしています」と明かした。

 まさに、タイム・イズ・マネー。ところが、プロデビューから一貫して、変わらないこともある。「出場させていただく大会は、すべてが大事です。もちろん、全力でプレー。あしたから気を引き締め、また次の試合へ向かうことがルーティンです。だから、この試合を狙うとか、そういうことは考えません」。

 ちなみに、今季開幕前、目標に掲げた複数回優勝については、「2勝ではありません。具体的に数字をあげてしまうと、よくありません。勝てるだけ勝てたらうれしい」と本音を語った。もういい-はない。さらに、資格を得られたら、と条件付きで、全米女子オープンなど、海外メジャー挑戦も視野へ。夢は広がる。

 開幕からもうすぐ1カ月、転戦を続けた。この日は一度、自宅へ。あすは指導を受けるジャンボ尾崎へ初優勝と2勝目の報告を行う。「ごあいさつへうかがう前、2勝をあげることができました。去年まで背中を丸めて、いろいろと報告してきましたけど、これで胸を張ることができます」。

 そういえば、開幕戦優勝の最終日も、この日と同じ、黄色のウェアを身にまとっていた。緊張時、気持ちを和らげる効果もある。幸せを運んできたサンデー・イエローが笑顔に映えた。

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