2023.4.8
昨年女王の山下美夢有が思い出のコースで射止めた今季初の単独首位
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<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2023シーズン第6戦『富士フイルム・スタジオアリス女子オープン』(賞金総額1億円/優勝賞金1,800万円)大会第2日が4月8日、兵庫県三木市・花屋敷ゴルフ倶楽部 よかわコース(6,435ヤード/パー72)で行われた。今大会、第1日が悪天候のため競技が中止。36ホールの短縮競技となった。
仕切り直しとなった第1R。山下美夢有が67をマークし、5アンダーで首位に立った。1打差の4アンダー、2位は岩井千怜。3アンダー、3位タイで仲宗根澄香、福田真未、阿部未悠が追う。ディフェンディングチャンピオンの上田桃子は2アンダー、6位タイから最終日の逆転を狙う。
(天候:曇り 気温:13.2℃ 風速:8.7m/s)
《グリーン=スティンプ:10 1/3フィート コンパクション:23mm》
いるべき場所に戻ってきた。昨年5勝を挙げ、年間女王の座に就いた山下美夢有が、今年6試合目、通算19ラウンド目にして初めて単独首位でこの日を終えた。
高低差の高い難コースで、この日は8.7m/sの強風まで吹いていた。山下も1番では、池の上空をかすめる第2打がグリーンをとらえ切れず、ボギースタートとなった。それでも、4番パー4で111ヤードの第2打をPWでピン奥4メートルにつけ、バーディーパットを沈めると勢いに乗った。「いい感じでバーディーが来て、あそこで流れをつかめました」と破顔一笑だ。
続く5番パー5では、109ヤードの第3打をPWでピン手前1メートルにつけ連続バーディー。6番で再びボギーを叩いたものの、7番パー3で173ヤードのティーショットをU5でわずか30センチ、8番でも130ヤードの第2打を9Iでこれまた30センチに寄せ、倍返しの連続バーディーを重ねる。昨年JLPGAツアートップのパーオン率を記録し、年間女王奪取の要因となったショットの再現だ。「うまく風を読みとることができて、タテ距離が合っていたと思います」と女王も納得の表情を浮かべた。
「このコースは砲台グリーンが多く、(グリーンの)手前を使えない。しっかり高さのあるショットが必要になります」とコースの特徴を熟知している。それもそのはず。近隣の大阪府寝屋川市出身で、小学4年と6年の時に2度、このコースが舞台の「スタジオアリス ジュニアカップ」決勝大会を制した。「優勝を記念して(JLPGAの)小林浩美会長、樋口久子顧問と撮っていただいた写真は、今も大切に飾っています」と懐かしそうに微笑む。
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<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
この日のホールアウト後、今年のジュニアカップ各部門の優勝者との交流イベントに登場したのも、もちろん山下だった。「明日も子どもたちがたくさん見にきてくれると思うので、いいプレーをすることはもちろんですが、私自身が楽しんで笑顔を贈りたいです」とうなずいた。山下にとっては、ホームコース以上の存在かもしれない。
一方、今季開幕当初から課題に挙げているショートゲームについては、まだまだ不満の様子。「調整しているところです」と言うが、16番パー5では76ヤードのアプローチを、52度で30センチにピタリと付け、この日7個目のバーディーを決めた。居心地のいい舞台で初戴冠を果たし、2023年も山下の色に染めるのだろうか。
(JLPGAオフィシャルライター・宮脇 廣久)
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<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
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