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2015.9.10

同時進行で発見した新技術 服部真夕が首位発進!

<写真:Chung Sung-Jun/Getty Images>

 2015年LPGAツアー公式戦『
日本女子プロゴルフ選手権大会 コニカミノルタ杯』(賞金総額1億4,000万円、優勝賞金2,520万円)が9月10日、長崎県長崎市のパサージュ琴海アイランドゴルフクラブ(6,735ヤード/パー72)で開幕した。第1日は、風速7メートルの強風に各選手が大奮闘。4アンダーの68をマークした服部真夕が首位に立った。1打差の3アンダー、2位タイはジャンウンビ(韓国)、藤本麻子、吉田弓美子がつけ、2アンダーの5位には、堀琴音がつけている。ディフェンディングチャンピオンの鈴木愛は6オーバー、91位タイと出遅れた。(天候:晴れ 気温:26.5度 風速:7メートル)

 好調の証は笑顔だ。この日、「珍しい」と話したオレンジ色のウエアを着用したことも、服部真夕がエネルギッシュに映った理由かもしれない。好スコアを演出したのは、「以前はそれほど得意とはいえなかった」というパッティングだった。アプローチの不調でスランプに陥った際、2つ同時に磨きをかけることを考えたという。

 趣味は映画鑑賞。最も好きな作品は『ショーシャンクの空に』。ストーリーは、元銀行副頭取の主人公が無実の罪で刑務所へ収監される。劣悪な環境で地獄のような毎日でも、『誰にも奪えないものがある。それは希望だ』と言い聞かせ、自らの運命を切り開いていく名作だ。服部も9戦連続で予選落ちという、どん底の状況だったが、希望を捨てなかった。光明を見出したのは、『中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン』で、パターヘッドを目で追うクセがあることに気が付き、1点を見つめるスタイルへスイッチすると、スコアが急上昇。
また、『大東建託・いい部屋ネットレディス』では、ジャストタッチを旨としていた。しかし、カップをオーバーするように、バックスイングを大きめにとる工夫が、奏功。パッティングで自信を取り戻し、アプローチの不安も克服した。より安定性が増して、『CAT Ladies』で3年ぶりの復活Vを遂げている。絶望するのではなく、希望を見出したことで、負のスパイラルを断ち切った。

 悩み抜いたからこそ、得たものは大きい。それも、好調期間が長い要因だろう。今回のようなタフな状況でも、もちろん、スコアを崩すことがない。『ニトリレディスゴルフトーナメント』の最終日、多くの選手が悲鳴をあげたほどの厳しい条件でベストスコア賞を獲得。「今回のための、いい予行演習でしたね。きょうは、3アンダーを出したいと思っていた。まさか第1日から4アンダーまで伸ばせるとは…。最初にボギーがきてから、5つのバーディーを獲れたことに満足しています」と手応えを感じている。

 さらには、「出場する試合は、すべてしっかりやることが目標だけど、やっぱり公式戦を獲りたい。ハードなセッティングで4日間を戦い、最も強い選手が勝つ試合ですから」。満面の笑みをたたえながら、新たな希望と目標を口にした。


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