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2015.9.12

気負わず、騒がず、酒井美紀の流儀

<写真:Chung Sung-Jun/Getty Images>

日本女子プロゴルフ選手権大会 コニカミノルタ杯 パサージュ琴海アイランドゴルフクラブ(長崎県)3日目

 欲張らず、あるがまま。酒井美紀は、「ここまで耐えて、自分のゴルフができている。最終日もひたすら耐えるしかないでしょう」と自然体で語った。その直後、「公式戦優勝は?」の質問を受けると、プッとふき出し、うつむいてしまう。「スコアを落とさず、ベスト10へ入れればと思います」。若手選手は異口同音に優勝をストレートに口にする今のゴルフ界で、あくまでも控えめな酒井の存在は稀有といってもいい。「私には飛距離がないから」。目標はツアー全試合出場だ。それだけに、「表(純子)さんのようになりたいです」と話す。もちろん、体調管理には人一倍、気を遣っている。「朝食をしっかりとって、夕食は軽め。和食を中心に」。キャディーとトレーナーの姉、美香さんが、シーズン中は、炊飯器を携え、ホテルで朝食をつくる。好物のイタリアンは週に1度、月曜日に限定。

 また、朝のランニングや部屋で可能なチューブを使用した筋力トレーニングなども欠かさず行っている。「上を見たら切りがない。自分にできることは何か。小さなことでも積み重ねが力になります。あくまでも、私は身の丈で…」。ちなみに、最近、いいことといえば-。「ダメ元で、宮城の嵐のコンサートチケットに応募した。それが当たったことですね」とうれしそうに明かす。奇しくも、同週には、宮城県で、自身がディフェンディングチャンピオンの『ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント』が開催される。「ツキをつかってしまったかも…」。確かに、ツキはつかったかもしれないが、幸運は呼ぶものだ。最終日、それを披露してくれるかもしれない。


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